135: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/05/20(土) 03:13:57.15 ID:p1HX8edu0
「終わりだよー」
フレンドが近づこうとすると、バリケードの設置を終えたフェアリーは、エコーの後ろに隠れてしまう。それに意を介さず今度はそのエコーに音響探査で、どれぐらい近づいているか確認をしてもらう。
今のところ、推移は順調だった。無作為にバリケードを作りながら、退避をするというシンプルなもの。この状況に置いて、突発的な逃走となったこと。それに、ほとんど見も知らずの人間が混ざり、それなりの数がいるとなると、指示は単純明快にならざる得ない。幸い、バリケード敷設は、フェアリーの力でほとんど時間をかけずに出来ている。追ってきている相手が撤去するなり、破壊するなりの手間。それも逃走方向とは関係のないところにもバリケードを作っている。このまま逃げ切る時間は十分に稼げる。
――それはあくまで、この地下道にいる相手に限っての話だ。
エコーの探査で、このバリケードで時間を稼げていることは確認できても、その考えがあるフレンドの顔に余裕はない。この集団のリーダーがその表情をしているの必然的に全体へと伝播していく。
「フレンドさん、これからどーするってんです?」
新井が聞いてくる。笑みはなく、焦りさえも感じられる様子。今時間を稼いでいるのは、別働部隊が放浪者がいるあたりに向かわせない為の陽動でもあったが、それを続けられる余裕はそろそろで無くなる。まだ、流石に放浪者もWWPの目的のものを見つけられるほど、無線連絡から時間は経過していなかった。
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