262: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/06/30(金) 17:18:32.41 ID:nUQ+FPHO0
強襲班、それにプラスしてフェアリーは高速道路の確保の任務を行っていた。高速道路はその構造上、ゾンビが多数いる訳ではない。動線、つまりは移動経路として重要な意味はあるが、何かが留まるような場所ではないからだ。それと合わせ、基本的には高速道路の出入り口や点検の為の出入り口以外、ゾンビが寄ってくることは少ない。
その意味では、強襲班のような少人数でも確保の任務を進めることはできる。しかし、だからといって安全とは言い難い。高架状にあるのと、基本的な行き来は前後だけだ。つまり、何かの拍子で囲まれれば一切の逃げ場はない。ほとんどないとわかっていても、強襲班は本来の目的のルートと、それと別に分かれるルートにメンバーを分けて処理を進めていた。
そうすることで、囲まれるリスクを抑えている。目的のルートは放浪者、藍、フェアリー。その他のルートは残った佐原と錬浄の2人だ。フェアリーは侵攻ルート上に塞がる障害を取り除くためにいて、佐原と錬浄はその逆にゾンビを処理したうえで簡易なバリケードを作るのが目的だ。
263: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/06/30(金) 17:20:09.15 ID:nUQ+FPHO0
ちょいと出かけるので、中途半端ですがここまで。
>>261の訂正
264:名無しNIPPER[sage]
2017/06/30(金) 18:02:36.93 ID:Kt53U2K/0
乙乙
アビスは北米にあるのか
って事は惨劇が初期から広がったのはアメリカと姉妹施設があった日本か…
265:名無しNIPPER[sage]
2017/06/30(金) 18:49:25.19 ID:r57QcfLg0
乙!
抜いた。って事はお出ましか
266: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/02(日) 02:19:10.04 ID:p5BJw9Cj0
3人の前方には横転している大型トラックがある。道路中央からやや右寄りにあり、貨物部分が後ろに運転席が前で斜めに倒れている状態だ。そのトラックから姿を現したのは、褐色肌に長髪の赤い目をした人間。それぞれ剣と盾を持ち、明らかにこちらを待っていた様子だった。
「あれー、この間のゾンビさんに似てるなー」
のんびりとした様子で、フェアリーは額に手のひらを合わせ相手を見る。それとは対照的に、藍も戦闘形体に変わり放浪者は当の昔に準備が出来ている。それを待っていたかのように相手、ソードマンが剣をこちらに付きつける。その動作は戦闘開始を知らせる合図代わりのように、貨物の扉が開け放たれ変異体が飛び出してくる。
267:名無しNIPPER[sage]
2017/07/02(日) 02:29:30.84 ID:CIcdVYBBO
これから日記を読む
268: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/02(日) 02:40:58.48 ID:p5BJw9Cj0
ジャンピングゾンビの攻撃を避けると、クローゾンビの爪が伸びてくる。その対応に手間取っていれば、近づいてくるゴーレムゾンビとマッスルゾンビの強力な攻撃、そして奥から集まってくるゾンビもそれに加わることになる。
「くう、こんなの初めてだぞ!」
変異体のみによる波状攻撃は、ここまでやってきた探索組の誰も経験したことはないことだったが、放浪者は心の奥底で思う。ゾンビが変異体への道を歩んでいるのなら、これもその内、当たり前になるという事実を。
269: ◆e6bTV9S.2E[saga sage]
2017/07/02(日) 02:45:20.14 ID:p5BJw9Cj0
>>264
アビスがゾンビ化現象の研究元だったのか、はてさて
>>265
なんでかきちゃったというね(ダイス的には襲撃確率低めだった)
270:名無しNIPPER[sage]
2017/07/02(日) 09:03:13.34 ID:mkxDiJ+D0
ゾンビの癖に意思があるとか、ナマイキなんだよッッ!(強がり)
271: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/02(日) 23:52:54.14 ID:9yGylCfB0
誰が見ても窮地であるのは間違いない。その上で、放浪者は気落ちも恐れも感じさせない。むしろ、ソードマンの意志に共鳴し、彼もまた強い意志を瞳に宿している。
ソードマンをこの場において処理するという意志を。
昨日の工作班へ対しての攻撃、以前の一ノ瀬と林道へ対しての攻撃、そして今回の襲撃。それらを統合して放浪者は1つ用意しておいた仮説を、確信として理解した。ソードマンはやはり特殊な亜種であり、ゾンビではなく変異体を操るコマンダーゾンビなのだということを。
272: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/07/03(月) 00:14:24.23 ID:A8FG0tc60
音もなかった。それは藍達を含めて誰も認識できないまま、放浪者はすでにソードマンの目の前に存在していた。ソードマンすら、そこまでの接近を許してなお、彼が攻撃の姿勢になってからやっと反射したように後方へと体を動かし――、盾を持つ左腕は斬り飛ばされた。
『―――――――――!』
声はない、苦痛もない。浮かんだ表情は明らかな困惑。
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