過去ログ - これから日記を書く 七冊目
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488: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/11/02(木) 19:43:52.52 ID:+pY0a2r40
何度かあった襲撃を退け、保安官はちょうどいい狙撃ポイントになる屋上へたどり着いていた。遠くでは工作班がバリケード破壊を進めているのが見える。スコープを使って確認する距離からは、合流するには少々遠い。何より、そこへ向かって移動しているゾンビの群れが、一種の壁となって存在していた。

もちろん、これら全てを流石の保安官でも処理しきることはできないが、それで変異体を優先して処理すれば、その群れの危険性をグッと下げることができる。

スコープを通して、処理すべき変異体を確認する。動物の狩猟の際、命のやり取りと感じるものが、ゾンビ達をその中に入れた時は、どこか遠くの絵空事のように、保安官は感じることがある。その雑念が、混ざりつつも弾丸は対象に飛んでいき、頭蓋を弾き飛ばした。

自分がやったことに対して、ここまで虚無を感じるのはなぜかと思いつつも、保安官はライフルをコッキングして次弾を装填した。

次の弾丸を発射した時に思ったのは、この戦いが終わった後、友達が戻ってきたら、もうこんなことをしなくて済むのか。それだけだった。


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