495: ◆e6bTV9S.2E[saga]
2017/11/08(水) 23:18:27.79 ID:xFtatYF40
『ジェーンいるか』
「うん、いるよ。どうかした?」
拠点内も慌ただしい動きが続く。想定内の成果を出したロッサから流れる情報の逐一の確認、またロッサ自体の状態の把握など、学習するAIという高速演算に研究者、技術者はついていくのが精いっぱいだった。
たまたま拠点に来ることになったジェーンも、猫の手も借りたいということで協力している状況だ。今は自分の端末を、仮設置した机に置き、サポートチームからの無線連絡にも対応している。
『保安官のおっさんは、元気に変異体をスナイプしてるとこだ。なんかあったら教えっから、集中してくれよ』
「うん、ありがとう」
『それから本造、つってわかるかな。うちの一番若いガキいるだろ、ちゃんとやれてっか?』
そう言われて見当がついたジェーンは、技術者が集まっている一画を見ると、少しぶかぶかな作業着を着て、動き回る少年の姿があった。「大丈夫そう」と答えると、ぶっきらと「そうか」と返ってくる。
『ロッサは補給無しでいったんバリケードに向かわせた。非常時に備えて出られるように伝言頼む』
「わかったよ」
無線が途切れた。次の連絡が悪いものではないことを祈りつつ、ロッサの今の動向についてジェーンは拠点に来ている研究所メンバーへ報告の為、椅子から立ち上がった。
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