132: ◆n0ZM40SC3M[sage saga]
2017/04/10(月) 17:14:51.62 ID:LzjXz4kL0
「ガヴ……」
私はうまく言葉が紡げなかった。
なんということをしようとしていたのだ。
私は先程の企てが失敗に終わったことに心から安堵し、一時でも恐ろしい考えにとり憑かれたことを悔やんだ。
取り返しのつかない失敗を犯さずにすんだ。
もう、あんなことはやめよう。
いつも通りの、傍から見たら少し退屈で、でも私たちにとっては大切な、そんな日々で終わらせよう。
我ながら即物的だとは思うが、確かに存在するものを見ていると、私の中の赤黒い心はみるみるうちにしぼんでいった。
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