過去ログ - 電「軍艦と人間、その境界で生きる」
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10: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:25:17.38 ID:akTA4kE+0
  
 本当は戦いたくない。 
  
 死にたくない。 
  
11: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:27:15.36 ID:akTA4kE+0
  
 ────── 
  
 「よう、チビ! 別の囮部隊から転属してきたんだってな」 
  
12: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:28:32.38 ID:akTA4kE+0
  
 「可哀そうに、さっさとくたばった方がどれだけ楽だったか! 希望は持つなよ、転属したってやる事は変わらんぜ?」 
  
 「……」 
  
13: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:30:09.75 ID:akTA4kE+0
  
 名前は聞きませんでした。 
  
 いえ、もしかしたらどこかで聞いていたかもしれません。 
  
14: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:32:20.95 ID:akTA4kE+0
  
 ────── 
  
 そのお姉ちゃんの戦い方は、正直言ってしまえばあまり真面目なものではありませんでした。 
  
15: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:34:46.91 ID:akTA4kE+0
  
 ある日、お姉ちゃんのそんな姿に居た堪れなくなり、私は声を掛けました。 
  
 「なぜ、こんな不真面目な戦い方をするのですか?」 
  
16: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:36:10.67 ID:akTA4kE+0
  
 「俺も艦娘に生まれた以上、死ぬなら戦って死にてぇよ」 
  
 「それなら……」 
  
17: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:37:58.13 ID:akTA4kE+0
  
 私はそのように司令官さんに悪態を付く艦娘を、この時初めて見ました。 
  
  
 艦娘は司令官さんに絶対服従。 
18: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:40:14.25 ID:akTA4kE+0
  
 「適切かつ、妥当にだ。要は適当でいいんだよ」 
  
  
 困惑する私を思ってか、お姉ちゃんは私の頭に手を乗せて、言葉を紡ぎました。 
19: ◆AyLsgAtuhc[saga]
2017/04/23(日) 21:42:58.63 ID:akTA4kE+0
  
 ────── 
  
 それ以来、私は行く先々でお姉ちゃんの後を追うようになりました。 
  
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