過去ログ - 小日向美穂「瞳を閉じないで、歩みを止めないで」
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10: ◆XUWJiU1Fxs[sage]
2017/04/27(木) 22:42:28.24 ID:XPJyqG6Wo
「もしもし、卯月ちゃん? どうしたの?」

 事務所に所属するアイドルとの交流も増えて行きました。大きな事務所はまるで童話に出てくるお城のようで、個性豊かなアイドルの仲間たちが輝くステージを目指して活動しています。

 そんな中で一番仲が良いアイドルは? と聞かれると卯月ちゃんの名前を挙げると思います。彼女は私と同い年で養成所出身という共通点があって笑顔の可愛い女の子です。

 だからでしょうね、初めて会った時からなんだか他人の気がしなくて。卯月ちゃんも同じ感想を持ってくれたみたいで、私たちはすぐに友達になることができたの。

 誰よりも眩しい笑顔でステージに立つ卯月ちゃんは堂々としていて。私はそんな彼女の友達であることが自慢であると共に、憧れをも抱いていました。

「ふふっ。そんなことがあったんだぁ。あっ、聞いたよ卯月ちゃんのCD! うんうん、卯月ちゃんらしい曲で可愛かったなあ」

 お風呂を出たあとの卯月ちゃんとの電話はすっかり私の中で日常のものとなっていました。今日あった出来事とかふと思いついた話題だったり、何も特別なことを話しているわけじゃないのだけど、卯月ちゃんと電話をしているとその日の疲れが飛んでいく気がするの。まるで私専用の特効薬みたい。外から聞こえる雨音をBGMに、私達の会話は続きます。

 明日も学校があるし早く寝なきゃ寝なきゃと思っていても、2人して切るタイミングが分からなくて結局がもう少し話していたいなーって気持ちが勝っちゃってついつい長電話になってしまって。それで翌日の授業寝ちゃったりして怒られることもあるんだけど……えへへ。今では日向ぼっこをしている時と同じくらい、私にとって大好きな時間なんです。



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