過去ログ - 二宮飛鳥?「幾千もの出逢いを越えて」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:44:29.81 ID:LfMbYF0G0


ユメを観ていた。[producer]が観なければ、消えてしまうであろうユメを。

『二宮飛鳥』と出逢うユメを。
以下略



3:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:46:39.37 ID:LfMbYF0G0
[producer]が観たのは、アイドルと、そのプロデューサーとしての出逢いだけではなかった。

同じ学校に通う者として――
 授業中にふと右斜め前の方に目をやった時、退屈そうにだがきちんとノートは取っている様を見た。

以下略



4:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:49:24.08 ID:LfMbYF0G0
そうして、幾度も幾度も、繰り返した。数え切れぬほどの出逢いを。

線が曖昧になって、溶けて一つになってしまいそうなほど。

自分と相手の境界線が自分の領域(コト)を、そして相手の領域を教えてくれるというのに。
以下略



5:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:50:51.38 ID:LfMbYF0G0
◇◇

ボクはキミを待っていた。キミがボクを見つけるのを。

ああ、めぐり逢ってもいない相手を能動的な意識下で、待っている。なんてものは、ヒトの……いや、世界の理に反するかい?
以下略



6:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:51:27.07 ID:LfMbYF0G0
「飛鳥……なのか?」

[producer]は、"それ"に問いかける。

「そう、ボクはアスカ。二宮飛鳥。キミがボクをそう意識し、観続ける限りは、ね」
以下略



7:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:52:30.37 ID:LfMbYF0G0
◇◇□

「ボクの疑問を一つ、聞いてはくれないか」

暫くの答え合わせのような問答の後、飛鳥はそんなことを言った。
以下略



8:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:54:14.55 ID:LfMbYF0G0
「キミもそうだ。同じ学び舎に通う同世代の人間が、

 いつしか親戚の大人となって子供のボクにお年玉を渡すことなど、起こり得ない」

「あの記憶全てが本当なら、キミも矛盾に満ちた存在だと言える」
以下略



9:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:57:06.80 ID:LfMbYF0G0
◇◇□◇

「キミが『二宮飛鳥』に誓ったあの日、ボクという存在が生まれた」

「熱い決意に、ほんの少しの不安をブレンドした一杯のカップ」
以下略



10:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:57:38.99 ID:LfMbYF0G0
最後の言葉は、どちらのモノか。

ふたりぼっちのユメの終わりはそのようにして、ふたりぼっちのひとりによって閉じられた。

きっと、それはユメだった。
以下略



11:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:58:16.78 ID:LfMbYF0G0
◇◇◇◇

時は夕暮れ、目の前の信号は赤を灯していた。

「飛鳥」
以下略



12:名無しNIPPER[sage saga]
2017/04/29(土) 23:58:52.17 ID:LfMbYF0G0
「悔いはないよ。これは真実さ。けれど、ボクが今のままでいいか、と問われれば偽りになる」

「今のままで、か」

飛鳥に、"ありのままに個性を変えていくはずの人生を失う"という代償を突き付けたことが思い出された。
以下略



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