過去ログ - あずき「肇ちゃんのはじめてのお相手」
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47:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:41:24.96 ID:q+4xppbV0
そんなプロデューサーさんとのやりとりを聞いて、肇ちゃんは何かを考えるように言う。



「演技であっても、あずきちゃんのあずきちゃんらしさは変わりませんよ」
以下略



48:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:43:58.43 ID:q+4xppbV0
目安にしていた時間制限はもうすぐだけど、気持ちが緩んだのかな。

あずきも、肇ちゃんも、海へ目をやりはしても釣り竿のことは全然気にしていなかった。

プロデューサーさんも同じみたいで、現状の釣果を三人で見合わせたり、写真を撮ったり、なんでもない話をしたり。
以下略



49:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:45:40.35 ID:q+4xppbV0
「えっ! これ本当に引いてる!? ええっと……二人とも、どうしよ……」

「さっきみたいに、リールを引いて一定のリズムで巻いていきましょう! 大丈夫、すぐに気が付けましたしきっと釣れます!」

「うう、うん! がっ、がんばるっ」
以下略



50:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:46:55.40 ID:q+4xppbV0
「うっ、あぅ、うぅぅぅぅう」



あっちへふらふら、こっちへふらふら。相手の動きにつられて、こっちも橋の上を右往左往してしまう。
以下略



51:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:47:44.64 ID:q+4xppbV0
……と、そこまで思ったところで。というか、そんな風に思って油断しちゃったせいだろうか。

ふっ、と手ごたえが消えたかと思うと、糸も竿も、急に力強さを失って。


以下略



52:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:49:32.20 ID:q+4xppbV0
瞬間、ピピッという電子音が鳴る。音のした方向へ目をやると、スマホのカメラを構えたプロデューサーさんがばつの悪そうな顔をしていた。



「ごめん。あずきがあまりにもわかりやすく落胆していたから……絵になりそうだと思って」
以下略



53:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:51:43.97 ID:q+4xppbV0
「逃した魚は大きい、なんて言ってみたりしちゃいますか」

「ねぇ。だいぶ引きが強かったし、大物だったかもなぁ」


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54:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:52:58.01 ID:q+4xppbV0
「あずきちゃ……プロデューサーさんも! だれか! 網、持ってきてください!!」



あれ? 肇ちゃん、そういえば何してたんだっけ?
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55:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:56:18.09 ID:q+4xppbV0
「あ〜、こりゃ大したもんだ! かかりにくいのによく釣れたなぁ!」

「最初は根掛かりかと思いましたが……」

「ああ肇、目を離すな! もう少しで網が届くからもうちょい! もうちょい巻いて!」
以下略



56:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:57:15.01 ID:q+4xppbV0
「ラストは一気にな! 十分まで引き寄せたらぐっと上げて!」

「はい! ……いきます!」

「っしゃーーーー! 捕ったぁ!!」
以下略



57:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 08:59:54.43 ID:q+4xppbV0
「いやー、二人を釣りに誘ったのは色々理由があったんだよ〜。こういう時期だからこそ趣味を楽しんでほしいとか、結果で一喜一憂したり、逆に結果関係なく楽しむ姿勢を思い出して欲しいとかさ〜」



帰りの車の中で、プロデューサーさんが上機嫌で話している。でも、あずきと肇ちゃんはそんなの気にせず例の獲物の話で夢中だった。
以下略



58:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:02:29.47 ID:q+4xppbV0
「しかし、タコが釣れるなんてな〜。何人分のたこ焼きができるかな〜」

「余ったら、大人の皆さんでおつまみにして食べてくださいね」

「たこわさとか? いや〜、よだれが出るね〜」
以下略



59:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:04:05.35 ID:q+4xppbV0
「クーラーボックスは、今から俺が食堂の方に持ってくから。とりあえず、ここで三人解散ってことにしよう」



プロデューサーさんの言うまま、寮のそばの駐車場で、流れ解散になった。
以下略



60:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:06:01.26 ID:q+4xppbV0
「んん〜〜〜〜〜……。早起きはつらかったけど、肇ちゃんと釣りに行ってよかったよ〜〜〜〜」



うーっと「のび」をしながら、肇ちゃんへの先制パンチ。
以下略



61:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:06:35.28 ID:q+4xppbV0
……なんてことを言うと、肇ちゃんははにかんで笑った。かわいい。

そのまま一緒に歩いていると……。


以下略



62:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:07:42.22 ID:q+4xppbV0
「私たち、また…………」



『また……』の続きが来るまでの間は、長かった。
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63:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:08:18.31 ID:q+4xppbV0
「私たち、また……同じステージで、歌えるといいですね」

「……うんっ。一緒に、歌って踊りたいねっ♪」


以下略



64:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:09:16.07 ID:q+4xppbV0
たとえば、最後に残った桜の花もみーんな散って、葉桜まで少しずつしおれていって。

あと一週間も経ったら、あずきたちの立ち位置も、今とは少し変わっちゃうのかもしれないけれど。

それでも、こうやって一緒に歩いて行けたらいいよね、なんて思いながら。
以下略



65:名無しNIPPER[saga]
2017/05/08(月) 09:15:26.31 ID:q+4xppbV0
おわり、です。読んでいただき本当にありがとうございました

最近、例の行事で盛り上がってるのか肇ちゃんの二次創作がもりもり出てきてとてもいいことだと思います。あずきももっと書かれていいのよ?


66:名無しNIPPER[sage]
2017/05/11(木) 14:30:00.64 ID:B57hxMgtO

肇ちゃんのSS増えてて嬉しい…


67:名無しNIPPER[sage]
2017/05/11(木) 16:31:36.53 ID:baFSaqKhO
おつ
めっちゃよかった

お向かいのアイドルはちょっとおかしいから……


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