過去ログ - 【モバマス】P「なぁカミサマよ、願わくば」
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23:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:13:15.71 ID:KJCAM6rl0

「もし私がアイドルとして成功することができなければ。様々な方面に迷惑がかかるでしょう」

事務所、教会、その聖歌隊、ついでに俺にも。
迷惑だ、なんて思う人はまあいないと思うが、良くない影響が及ぶのは確かだろう。
以下略



24:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:13:49.24 ID:KJCAM6rl0

クラリスさんの表情がほころぶ。

「私は、歌が好きですから。歌えるというだけでも幸せです。……その歌で、観客の方を笑顔にでき、それが教会を救うためにもなり。事務所やプロデューサー様のためにもなる。……素晴らしいですね」

以下略



25:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:14:23.86 ID:KJCAM6rl0

(……こういう人を、美しいと言うんやろうな)

ちらりと横目で彼女を伺う。
ライブの疲れが限界にきてしまったようで、首を横に傾けて寝息を立てていた。
以下略



26:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:15:02.91 ID:KJCAM6rl0



不安から吹っ切れたクラリスさんの活躍は目覚しいものがあった。
伸びてきたアイドルとしての地力に加え、仕事を選り好みしない彼女のスタンスや人柄が伝わったようで、仕事にも困らないようになっていった。
以下略



27:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:15:41.92 ID:KJCAM6rl0

目標というほど大それたものではないけれど、一方で俺には一つ成し遂げたいことがあった。できれば年内に。

それはクラリスさんのソロライブ。

以下略



28:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:16:37.12 ID:KJCAM6rl0

結局、書類提出と会場訪問はそれぞれ十回前後行なった。
双方からゴーサインをもらった日はそれまでの無理がたたって寝込んでいたが、電話で話を聞いて飛び上がるように喜びながら事務所へと向かったものだ。

決まった日程もおあつらえ向き。今が十一月の後半に差し掛かったあたりで残された時間はそう多くないが、このために彼女の仕事はあえて絞っていた。やってやれないことはないはず。
以下略



29:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:17:40.24 ID:KJCAM6rl0

「……それで? 何しに来たんです、何か用があるんでしょう?」

「はい。こちらの封筒をですね、クラリスさんに渡しといてもらえると幸いです」

以下略



30:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:18:25.01 ID:KJCAM6rl0

復帰する前の日の夕方、クラリスさんから電話が入った。

「はい、もしもし?」

以下略



31:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:20:04.95 ID:KJCAM6rl0

「……照れた様子もなくようそんな事言えるなあ」

『本心ですから』

以下略



32:名無しNIPPER[sage saga]
2017/05/11(木) 23:20:35.56 ID:KJCAM6rl0

俺がクラリスさんに用意したソロライブは、他のアイドルにとってはさほど大した仕事じゃない。ハコは小さいし、集客も多く見込めるわけじゃないから。
だけど、クラリスさんには喜んでもらえるという自信があった。

日程は十二月二十五日、クリスマス。
以下略



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