過去ログ - 夢野「強くてニューゲーム……って、ウチなのか?」ch.2『ダンガンロンパV3』
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932:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:45:35.29 ID:ZjAwyyJ60
北王子馨(男子5番)は、呆然と前を見ていた。
先程までは、出雲淑仁(男子1番)が掲げたワルサーPPKの銃口があった。
そして、今あるのは、先程まで隣にいたはずの、志摩早智子(女子11番)の、細身の背中。


933:名無しNIPPER[sage]
2017/06/01(木) 19:46:13.93 ID:ZjAwyyJ60
早智子の体が、ゆっくりと傾き、重力に引っ張られて崩れた。
馨は抱えていた有馬怜江(女子2番)の亡骸を手放し、中腰になって、早智子の体を支えた。
早智子の体を引っ張る重力に負け、再び地面に尻を付けた。


934:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:46:40.82 ID:ZjAwyyJ60
同じクラスになって、一緒の教室で過ごしていて、早智子はよく目に止まった。
一見大人しく真面目そうなタイプに見えるのに、実際はおてんばな卜部かりん(女子4番)・河本李花子(女子10番)・水上朱里(女子18番)らに引けを取らない元気な子だった。
それでいて、いつも怜江のような大人しい子にも気を配っていた。
気配りが出来る子だな、ぼんやりとそう思いながら、眺めていた。


935:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:47:35.13 ID:ZjAwyyJ60
女子11番・志摩早智子
  男子1番・出雲淑仁
  男子5番・北王子馨    死亡

  【残り二十三人】


936:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:48:44.37 ID:ZjAwyyJ60
頭にハンマーで殴られたような衝撃を一瞬感じ、馨の意識は途切れた。

「礼なんか言いやがって……
 だから……嫌いなんだよ……お前なんか……ッ」

以下略



937:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:50:02.54 ID:ZjAwyyJ60
愛美(女子13番)は首を傾げた。

「疲れてるんじゃないの?
 かれこれこんな状況で1日起きてるわけだし…」

以下略



938:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:50:29.34 ID:ZjAwyyJ60
小学生の頃の音哉は、決して馬鹿ではなかった。
教師たちに反抗するようなことは表向きはしなかったし、勉強もそこそこできた。
ただ、素行はあまり良くなかったので、教師受けは悪かった。
須藤大和(男子7番)・山神弘也(男子17番)・野原惇子(女子16番)といった、教師受けの悪い連中とつるみ、暴力という手段を使って、反抗してくる者たちを屈服させていたのだから。


939:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:51:09.39 ID:ZjAwyyJ60
そんな音哉の家族構成は、自分と父母と祖父。
祖父は数ヶ月前に祖母が他界したことをきっかけに、同居するようになった。
歳に比べれば若々しい雰囲気を持つ、元気な老人だった。

音哉は祖父が大好きだった。
以下略



940:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:52:06.22 ID:ZjAwyyJ60
政府のヤツらにとっては、ジジィの命なんて、ゴミ同然だったんだよ。
 ま、俺らの命だって同じだろうけど」

音哉は一旦言葉を切った。
あの時の虚しさと怒りを思い出すと、声を荒げてしまう。
以下略



941:名無しNIPPER
2017/06/01(木) 19:52:47.90 ID:ZjAwyyJ60
弘也は親指で紗和子の涙を拭い、音哉の方へ歩いてきた。
愛美がシグ・ザウエルP230を構えたのを見て、弘也は立ち止まると、鎌を腰のベルトに挿し、両手を挙げた。

「音哉ぁ、いいや、今回は俺の負けで。
 女の子に泣かれちゃ、もう戦えないし、愛美ちゃんがかっこ良く怖いし」
以下略



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