過去ログ - 【モバマスSS・速水奏】《Home》
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◆hAKnaa5i0.
[saga]
2017/07/29(土) 16:39:00.16 ID:vf2bp9nY0
「キミは最高だね。素晴らしかったよ」
先々週のテレビ番組の撮影後、速水奏はディレクターの男に賞賛された。
歌番組でのことだった。
速水奏は微笑んで礼を言った。
プロデューサーが迎えに来て、「みんなが喜んでいた」とまた褒めてくれた。
奏は嬉しかった。
充実感があった。
「ねぇ。再来週のオフ。休みは取れないかしら?」
帰りの車内で、彼女はプロデューサーに聞いた。
プロデューサーは少し考えてから、申し訳なさそうな表情を浮かべた。
「その日は仕事だな。すまない」
「しばらく休みは合わないの?」
「夏の間は、難しいな」
「そう」
奏は微笑んだ。
それから運転しているプロデューサーの耳たぶをつまみ、抗議の意味で軽く引っ張った。
プロデューサーは「おっ」と驚いた声をあげた。
一瞬、奏の方を見た。
すぐに運転に集中し始めた。
運転しながら口を開いた。
「どうしたんだ?」
「不満をぶつけてるの」
「ずいぶん優しい不満のぶつけ方だな」
「甘噛みくらいすればよかったかしら」
「事故を起こしてもいいなら、どうぞ」
奏は薄く笑った。
引っ張っていた耳たぶを離した。
プロデューサーが「すまないな」と謝ってきた。
彼女は「謝ることはないわよ」と返した。
「私たちのために頑張ってくれているんでしょう」
「あなたが頑張っているから、私たちはあなたを信頼してるし、頑張れるのよ」
奏は本心を言った。
プロデューサーは「そうか」と頭をかいて、照れた。
家に送り届けられると、奏はシャワーを浴び、着替えた。
それからベッドに仰向けで寝転んだ。
少し疲れたなと思った。
ふとテレビを付けると自分の姿が映った。
とても輝いて見えた。
ふと鏡を見ると自分の姿が映った。
とてもつまらなそうに見えた。
奏は微笑んでみようとした。
だが、駄目だった。
無理することはないと思った。
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