215:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:09:21.32 ID:i1qDrOtc0
【SS/in the fog】
"人の価値はその経験したことの多さで語られる"
216:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:10:33.55 ID:i1qDrOtc0
「何者でもない私は評価に値しない」
そう頭ごなしに決めつけて努力を重ねるのは、果てしのないことですから。
誰かから求められる自分をつくりだすことは、辛いようで実は楽なのかもしれません。
217:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:11:40.03 ID:i1qDrOtc0
【SS-T/Violet】
たくさんの本を読み、たくさんの音楽を聴き、たくさんの知識を身体に浴びせました。
218:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:12:34.02 ID:i1qDrOtc0
そんななか、私はある人と出会いました。
その人は綺麗な毛並みの犬を連れていました。あとで訊いたら血統書付きと言っていました。
白いコートと紫色のマフラー。初めて会ったのはちらちらと雪が舞う冬の日でした。
219:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:13:21.89 ID:i1qDrOtc0
あの人は私からしてみればすごく眩しくて、焦がれる何かを持っていて、きらきらと輝いていました。
人は持たないものを欲しがる性質があり、それを持っている人を羨んだり妬んだりするものである、まさしくその通りでした。
でも、その気持ちを、恋と呼んでしまいたくありませんでした。
220:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:14:35.03 ID:i1qDrOtc0
【雨の子】
置いていた荷物を取りに戻ると、まだ教室に残っていたクラスメイトに話しかけられた。
221:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:15:20.93 ID:i1qDrOtc0
ただ、心のどこかに刺さる話ではあった。
諦めることで成長する。
ありがちな話。中学でも高校でも、悟ったような顔で教師が言い出しそうな話だ。
222:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:16:09.07 ID:i1qDrOtc0
そのまま中学棟に入り部室に向かうと、先輩は神妙そうな面持ちでパソコンを操作していた。
「今日は時間があるし、せっかくだからデジタルの絵を描いてみない?」
223:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:17:10.24 ID:i1qDrOtc0
「最初は難しいよね」
後ろで見ていた先輩が呟いた。
224:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:17:41.63 ID:i1qDrOtc0
ラフ画を少し太めの線で起こしてから、色のついた線で囲う。
塗りつぶしのボタンをクリックすると選択した部分に色がつく。
また同じ部分を選択して違う色をつける。
レイヤー分けと言うらしい。聞いたことくらいはある言葉だ。
225:名無しNIPPER[saga]
2017/10/04(水) 00:18:28.22 ID:i1qDrOtc0
「制服は透けさせる?」
「はい?」
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