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705:名無しNIPPER[saga]
2017/11/29(水) 02:52:10.38 ID:6C7ZJzN00

 先輩はいくらか緊張しているように見えたが、一拍間を置いてから、

「あの、お孫さんについて教えてもらえませんか」

 と言った。マドラーを回す手が止まった。

 まずいだろ、と思ったが案外気さくな様子で話を聞いてくれるらしく、彼女はひとつ隣の席に座る。
 お孫さんの部活の部長です、と先輩が遅れて挨拶をすると、孫がお世話になっています、と深々と頭を下げられる。

「今日は、お仕事はしていないんですか?」

「ええ。あの子にはおうちにいる時だけ注文取りをしてもらっているのよ。
 私らも頼んでいるわけではないんだけどねえ、ここにいるのが楽しいみたいで」

 なるほど、と先輩が頷く。

 あの窓際の席で、空を見つめながらぼーっとしている東雲さんが思い浮かぶ。

 それからお客さんは他にはいないからなのか、不思議と世間話のようなものに移行する。

 学校でうまくやってるかい?
 人間関係とか、大丈夫なのかい?
 あの子、人見知りだけれど友達とかいるのかい?

 全く知らないはずなのに、先輩はそれっぽい返答をする。
 最後には「私は親友です!」と言っていた。一個上だろうに。




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