828:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:43:01.99 ID:HHfyV3AE0
誰も頼んでないのに、ただの兄妹ってだけなのに、俺とあいつは違うのに。
兄妹だと知ったら、みんなは二言目にはあいつの話をする。あいつを褒め称えて、俺は頷いて笑みを返す。
そうするしかないのに、勝手に調子付かれてしまって、三言目にはいつも決まった言葉を掛けられる。
829:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:44:02.31 ID:HHfyV3AE0
視界がまたしてもぼやける。佑希としていることが変わらないということはわかっていた。
奈雨に対してだけはこういうことをしてはいけないとも思っていた。困らせたくないって、それだけを思っていた。
「お兄ちゃん、ぎゅっとするね」
830:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:44:50.58 ID:HHfyV3AE0
熱のこもった声に、考えごとをやめさせられる。
彼女はいつだってそうだった。俺の言葉を待ってくれている。準備をしててくれる。
まわされていた腕を外して、彼女の方へ振り向く。
831:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:45:30.81 ID:HHfyV3AE0
なんだか気恥ずかしくなってお互い笑う。
と思ったら、すぐに奈雨はむすっとした顔をした。
「てか、べつにわたしはよかったのに」
832:名無しNIPPER[saga]
2017/12/05(火) 00:46:06.37 ID:HHfyV3AE0
「なんだよ」
「なんでもないし!」
833: ◆9Vso2A/y6Q[saga]
2017/12/05(火) 00:46:52.59 ID:HHfyV3AE0
今回の投下は以上です。
834:名無しNIPPER[sage]
2017/12/05(火) 11:16:14.59 ID:9peCiaZcO
乙あああああああああああああああああああああ
抱きしめろよおおおおおおおおおおおおおお
835:名無しNIPPER[sage]
2017/12/05(火) 14:03:25.96 ID:HBnVJ1JA0
乙
836:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 18:40:07.13 ID:oAV4+yJj0
【温もり】
ふと外の景色に目を向けると、夜はすでに更けてしまっていた。
日付がまわる少し前から本腰を入れて私以外の二人が動き出して、でも、数時間とも経たぬ間に部室はめっきり静かになってしまった。
837:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 18:41:05.62 ID:oAV4+yJj0
そういうわけで、だいぶ出来心で彼女の耳をつまんでみた。
ひんやりした感触で、ちょっとだけびびる。
見た目は和風美人。少しだけ憧れなくもない。日本人形って評するのは普通に悪口だと思う。個人的な感想(私はよく言われるけど嫌)。
838:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 18:42:08.76 ID:oAV4+yJj0
「そらそらくんは?」
「それです」
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