853:名無しNIPPER[saga]
2017/12/14(木) 18:55:24.46 ID:oAV4+yJj0
「私の趣味で、かわいい女の子描いたら? って適当に言ってみたんだけどさ、だいぶ頑なにロリっ娘を描き続けてる」
「執念ですかね」
『適当に』というのは、いい加減の意味じゃなくて、適切の意味だと思いたい。
この人なら口から出まかせを言いかねないけど、殊更絵に関しては真剣な人だから判別がつかない。
「白石くん真面目だから、私が文句……アドバイスをすると、初めは嫌な顔してもすぐに飲み込んでくれるし、ついついかわいがりたくなっちゃうんだよね」
部長さんは言いながらその様子を思い浮かべているのか、頬がほにゃっと緩んでいる。
「いい師弟関係ですね」
「んー……だって、せっかくの部活なんだし、部長らしいことしたいじゃん」
「それに私は、みんなより先輩なんだから」と彼女は居住まいを正して、握りこぶしを胸に押し当てる。
暗がりに咲く笑顔が眩しい。
向日葵みたいだ、と思う。実際は、花言葉のなかに"笑顔"はなかったはずだけれど。
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