960:名無しNIPPER[saga]
2018/01/31(水) 17:51:17.11 ID:bbAsJ8Or0
「昔はよく……な、撫ででくれたりしたのに、今は淡白っていうか、ドライっていうか、今までずっと喧嘩してた感じだから、仕方ないことなんだけど」
「どうにかして甘えたいと」
「……そうとまでは言ってない」
ふくれっ面から一転、じとっとした視線を向けられる。
怒られるだろうとは思いつつも、そんないじらしくもかわいらしい様子に笑みがこぼれてしまった。
「どうして笑うの」
「つい反射的に」
「そういう、いろんなことを見透かしてくるの、ちょっと胡依ちゃんに似てるよね」
「そうですかね」
「女の子を手玉に取ってるんでしょ」
「どんな偏見……」
俺のその、軽口への何気ない返答に、彼女はわずかに口角を上げる。
「だって、今日の朝ここを覗いたら」
「……」
「白石くんは真面目で頑張り屋さんだから、もしかしたら朝から作業してるかなーって期待してたんだけど」
「すみませんでした」
これ以上言わせてはならないと察知し、先手を打ってこれまでの非礼(?)を謝罪したつもりでいたのだが、
「女の子と一緒の毛布にくるまって寝てるとかね……」
と両手を頬に当てつつ、冷ややかに、でも少し楽しげにこちらを見て微笑んだ。
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