過去ログ - 武内P「結婚するなら、ですか」
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422:名無しNIPPER[sage saga]
2018/03/03(土) 20:40:12.68 ID:8JAh2eoKo

「あ、いえ……あの……!?」


 混乱する頭を必死に働かせて思考を巡らせるが、到底理解が及ばない。


 ――小さい渋谷さんが、私の股間から生えている。


 簡単に言ってしまえばそういう状況なのだが、意味がわからない。


「夢じゃないよ」


 とんでもない悪夢を見ている、という可能性を彼女の口から否定された。
 いや、彼女――‘コレ’――は、本当に渋谷さんなのか?
 私の、してはいけない想像の産物なのではないか?
 わからない……何も、わからない。


「――しっかりして! アンタ、私のプロデューサーでしょ!?」
「っ!?」


 私を叱咤する時の、渋谷さんの声そのままだ。
 距離が近いので、人形サイズの顔もハッキリと見える。
 彼女は、困惑する私を叱咤し、気をしっかりもたせようとしているのだ。


「本当に……渋谷さん、なのですか?」
「それ以外の、何に見える? アンタは、私の何?」


 彼女のサイズに合わせて、着ているものも縮んでいるようだ。
 私の目には、学校指定の制服を着た、本当にサイズだけが縮んだ渋谷さんが映っている。
 スカートはズボンの外に出ており、どのように股間とつながっているのかは隠されているが。
 ならば、私は、こう答える他に無い。


「私は……渋谷さん、貴女のプロデューサーです」
「……うん」


 私の返答を聞き、股間の渋谷さんは笑った。
 とても、良い笑顔で。


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