90:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 21:44:51.59 ID:cJ2cdFxDo
なんだか甘い話が書きたくなったので書きます
91:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 21:51:26.52 ID:cJ2cdFxDo
ある、男と女の話をしようか。
その男は、とても誠実だが、とても不器用な男だ。
92:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:00:31.91 ID:cJ2cdFxDo
君達は、年に一回開かれる事務所のパーティーには参加した事があるかな。
ああ、そうだね、もうそんなに経つか。
だったら、詳しい話はせずとも平気だね。
しかしまあ、せっかくだから聞いてくれたまえよ。
93:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:09:52.83 ID:cJ2cdFxDo
パーティー会場には、多くの人が集まっていた。
赤や黄色、青にピンクにオレンジと、色とりどりのドレスを纏ったお姫様――もとい、アイドル達も沢山。
94:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:25:10.59 ID:cJ2cdFxDo
男は、いつものスーツの上下では無かった。
それは当然だね、何せパーティーだから。
黒いタキシードを着こなし、髪を整えた姿は、まあ、様になっていたね。
背が高いせいで調達に苦労したようだが、その甲斐はあるだけの見栄えだった。
95:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:36:53.57 ID:cJ2cdFxDo
着飾っているとは言え、男の風貌はとても恐ろしいものだ。
男の事をよく知らない人間は、自然と彼に道を譲っていった。
だから、男は真っ直ぐ、曲がることなく、女の元へ向かっていった。
そう、まるで花道のようだったね。
96:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:45:50.27 ID:cJ2cdFxDo
男は何事も無かったかのように――とは行かなかったが、もう一度女に言った。
「私と、踊って頂けませんか?」
97:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:57:56.84 ID:cJ2cdFxDo
「まあ、貴方がプロデューサーで、私がアイドルだからダンスのお誘いを?」
「はい」
98:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 22:59:10.84 ID:cJ2cdFxDo
誤)男は無言で女へ手を出しだし、女はその手をとり、笑った。
正)男は無言で女へ手を差し出し、女はその手をとり、笑った。
99:名無しNIPPER[sage]
2017/11/13(月) 23:12:14.30 ID:cJ2cdFxDo
――あとは、君達も見ていただろう?
二人のダンスはとても素晴らしいもので、君達も盛大に拍手をしていたじゃないか。
他に何か? そうだねぇ……。
ああ、少しだけ話を補足しておこうか。
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