過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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103:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:10:03.86 ID:sXivYPE/0
こんな子達に、ペースを振り回されてなるものか。
そんな気概が私を奮い立たせ――!
104:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:11:43.18 ID:sXivYPE/0
結果的には、大成功と言えたのだろう。
346プロの新規ユニット『LIPPS』に、ヤバいヤツがいる――。
105:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:13:50.84 ID:sXivYPE/0
彼は私に目線を合わせる事無く、既に冷めているはずのコーヒーを手に取り、美味しそうに一口啜る。
すると、事務室のドアが急に開いた。
「プッロデュ〜サ〜♪ 見てよコレー、この志希ちゃんすーっごく扇情的じゃなーい?」
106:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:15:42.18 ID:sXivYPE/0
プロデューサーが言う事にも一理はある。
彼女達のおかげで、『LIPPS』はおよそ類い希な好スタートを切る事が出来たと言えるのだから。
107:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:17:47.50 ID:sXivYPE/0
芸能人は、好感を売り物にする職業だ。
たとえ新人が失礼な事をしても、それが舞台の上なら、“表面上は”何だかんだで笑って済ませる人が多い。
収録が終わった後、舞台裏で現場のディレクターやマネージャーを通してお叱りを受けるのは、決まって彼だった。
108:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:19:32.46 ID:sXivYPE/0
「そっかー、彼にアタシはメーワクを掛けてしまってるって事だねー」
同じ破天荒でも、フレデリカによるそれは、業界人から特に問題視されている様子は無い。
理由は分からないけれど、やや戸惑いながらも好意的に受け取ってくれる人が多いのだ。
109:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:23:06.21 ID:sXivYPE/0
事務所に着くと、1階のラウンジが騒がしい。
様子を見に行こうと近づくと、前から通りすがる一人の女性に声を掛けられた。
「おっ、奏じゃん」
110:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:25:35.01 ID:sXivYPE/0
「そ、そんなぁ――何でそんな」
「何でって、こちらの要望に沿う仕事を取ってくるのはそちらの仕事だからですよ。
我々事業三課の要望は既にお伝えしていましたよね?」
111:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:27:56.93 ID:sXivYPE/0
「大体、協力と仰いますが、そういうのはされる側が一方的に提案する話ではないと思うんです。
では、営業課さんは我々に何をご協力いただけるんですか? 今のままだと単なる押し付けですよ」
背もたれに寄りかかり、憮然とした表情でプロデューサーが言うと、相手の人はほとほと困り果てたように頭を抱えた。
112:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 14:30:20.94 ID:sXivYPE/0
「イヤなヤツだと思ったでしょう」
薄曇りの空の合間から夕日が差し込み、事務所の屋上から臨むビル群をうっすらと照らしている。
「元からあまり、良い印象は抱いていないから」
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