過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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148:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 15:52:52.48 ID:sXivYPE/0
 彼女達は賢いから、いっそ本当の事を言ってあげた方が良いだろうか?

 いや――城ヶ崎さんは曲がった事が嫌いそうだから、絶対納得しないだろう。ダメだ。


以下略



149:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 15:54:47.67 ID:sXivYPE/0
 新しいタバコに火を付けて――よし、考えを整理しよう。


 まず、フェスのドッキリと称して、他課のプロデューサーに協力を求める。

以下略



150:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 15:57:54.97 ID:sXivYPE/0
 何て酷い事をするのだ、と、計画を知られれば思う人はいるかも知れない。

 まして、担当プロデューサーである俺が、自身の手で彼女達のステージを台無しにしようというのだから。


以下略



151:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 15:59:40.09 ID:sXivYPE/0
 そして俺は、この一件の責任を問われ、まんまとクビになるだろう。


 どのみち嫌気が差していた仕事だ。実際、こんな黒々とした話もあるし。

以下略



152:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:01:10.01 ID:sXivYPE/0
 という訳で、LIPPSは裏事情を知ること無く“悲劇のアイドル”としてより一層の注目を浴び、俺はこの業界を去る。

 こんなに良く出来たWin-Winがあるだろうか。


以下略



153:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:02:34.04 ID:sXivYPE/0
 次の日、さっそく事業一課のクマさんの元へ企画を持ちかける。

 別段誰でも良いのだが、彼の『シンデレラプロジェクト』は新進のアイドルを大勢擁するものだ。

 滅多なものでも無ければ、自身のアイドル達が目立てる機会をより多く欲している事だろう。
以下略



154:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:04:04.28 ID:sXivYPE/0
 工事現場の人達は、もうすっかり手懐ける事ができた。

 ちょっと高級のお菓子で餌付けすれば、彼らは大層有り難がってくれる。

 より良いコーディネートとシミュレーションのため、ステージの実態を正確に把握したい。
以下略



155:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:07:39.71 ID:sXivYPE/0
 そこは、下手すりゃ熊が出るほどド田舎にある支社。

 都心部から電車で約2時間――青梅線の果てにある奥多摩支社の事業五課が、俺の前の配属先だった。


以下略



156:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:11:16.69 ID:sXivYPE/0
「どうだい? 本社勤務に戻ってみて」

 支社長は、本社で言う所の部長クラスに当たる。

 だが、この人は立場を気にせず、ヒラの俺の面倒を良く見てくれた恩人の一人だ。
以下略



157:名無しNIPPER[saga]
2017/12/16(土) 16:15:35.38 ID:sXivYPE/0
「ふぅむ――フェスの後、できる限り彼女達のサポートをしてやってほしいと」

 オールバックさせた白髪を撫でながら、支社長は窓の外を見やった。

 万が一の事があった時、彼女達が行き場所に不自由する事が無いよう、手を回してほしい旨を伝えた。
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