過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
1- 20
233:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 22:58:36.56 ID:K38ajQT50
 一度駅に戻ってロッカーに荷物を預け、ネットで見つけた洋食屋さんに移動した。

 さすが、レビューの数が30以上あったにも関わらず、星が4.3も付いてるお店。
 雰囲気もロケーションもバッチリ。天気も良いし、テラスに吹き込む潮風が気持ちイイ〜★

以下略



234:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:02:12.01 ID:K38ajQT50
 お店を出た後は、海沿いの公園を二人でのんびりお散歩。

「天気いいね。あ、見てみて、船!」
「あぁ」
「お魚釣ってるのかな?」
以下略



235:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:04:18.90 ID:K38ajQT50
 ――は?

「誤解をされているようですが、私達はカップルという訳では――」
 そうプロデューサーが訂正すると、おじいちゃんは薄い白髪頭をお茶目に抱えてみせた。
「ありゃ? コレは失敬。アハハ」
以下略



236:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:06:28.62 ID:K38ajQT50
「そう言えばさ、プロデューサー」
「ん?」

「タバコ、吸わないね?」

以下略



237:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:10:18.62 ID:K38ajQT50
 やっぱり、気ぃ遣いだね。
 隣に立って一緒の手すりにもたれかかり、アタシはプロデューサーの顔をジッと見た。

 水平線を眺めながら、プロデューサーはボーッとタバコを吹かし、携帯灰皿に灰を落としている。

以下略



238:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:12:39.89 ID:K38ajQT50
「歳のせいにしないでよ」
 また出た。言い訳がましい話なんて聞きたくない。

「イイ格好してって頼んでるワケじゃないじゃん。そりゃ、今日はイイ物買ったけど――でも!
 それがどんなに醜くても、プロデューサーの本音を知りたがってるの、アタシだけじゃないよ。
以下略



239:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:15:16.58 ID:K38ajQT50
「へっ?」
 突拍子も無い質問に、目が点になる。

「いや――これは別に、面白い話をしようってんじゃない。
 まして、謎かけをして城ヶ崎さんを試すものでもないし、気の利いた説教をするつもりも無い。
以下略



240:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:17:33.25 ID:K38ajQT50
「もっと言うとさ」
 えっ、まだ続くの?

「ミカンを100個手に入れようと思ったのに、10個しか手に入らなかったら、たぶん不幸だよな」

以下略



241:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:20:33.18 ID:K38ajQT50
 ――一理ある、かも?

「蛇口を捻れば綺麗な水が出るし、ちゃんと働けば衣食住も確保できる。識字率も高い。
 そんな国が何で諸外国と比べて自殺率が高いのか、国民の幸福度が低いのか、なんてよく騒がれるけどさ」

以下略



242:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:22:40.00 ID:K38ajQT50
「経験者は語るというヤツだ」

「えっ?」

 プロデューサーは、タバコの箱を取り出した。
以下略



243:名無しNIPPER[saga]
2017/12/17(日) 23:28:18.03 ID:K38ajQT50
「いや、俺が言ってるのは、そういう戯れ言で君のような若い子達をたぶらかす輩の事を――」
「戯言なんかじゃない!」

「簡単に叶う夢じゃないって分かってる。
 だから目指してるんだし、アタシにはそれができるって信じてる」
以下略



769Res/709.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice