過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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335:名無しNIPPER[saga]
2017/12/18(月) 22:17:34.63 ID:78VDBhPt0
 (■)

「今日、城ヶ崎さんはオーディションを受けに行っているんだったな」

 志希のマンションを出て間もなく、プロデューサーは独り言のようにふと呟いた。

「速水さんか塩見さん。どちらでも良いんだけど、ここで分かった事を彼女に伝えてもらえないか?」


「それが、美嘉、メールにも電話にも全然反応してくれなくて――」
 私が小さくそう言いかけた時、周子が急にポンッと私の肩に手を置いた。
「ひぁっ!?」

「そうじゃないでしょ、プロデューサーさんが言ってんのはさ」


 周子はプロデューサーの方に顔を向け、ニッと笑ってみせた。
「あたしが行くよ。オーディションの場所、確かここからそう遠くないでしょ?」

「どうかな――これ、渡すから、タクシーで行けよ」
 そう言って、プロデューサーは財布を取り出し、一万円札を一枚引き抜いて周子に渡した。

「おっほっほ、お釣りもらっちゃっていいん?」
「好きにしろ」
「へへっ、毎度♪」

 そうか、直接会いに行けば良い――私は、何て浅はかなのだろう。



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