過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
↓ 1- 覧 板 20
519:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:43:09.58 ID:m6szqZZ10
渋々街に繰り出して、めぼしい子を探してみる。
と言っても、これだけ人がいる中で、誰か一人を特定するというのは非常に難儀な事だ。
520:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:45:58.64 ID:m6szqZZ10
適当に声を掛け、喫茶店に招き入れる。
話を聞くと、どうやら彼女は京都の和菓子屋の娘らしい。
アイドルにもさして興味は無さそうだ。
521:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:49:18.71 ID:m6szqZZ10
その後については、特筆すべき事は無い。
いつの間にか城ヶ崎さんが合流し、間もなく連中の意向により宮本さん、一ノ瀬さんも仲間入りして、今に至る。
俺は、LIPPSの傍にたまたま居合わせたに過ぎず、能動的に彼女達を導いてきた事なんてただの一度として無かった。
522:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:53:22.78 ID:m6szqZZ10
「――ふーーん?」
「重たい話ですねー」
「そうですね――服部さんの事は、本当に残念でした」
523:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:54:09.14 ID:m6szqZZ10
「んー、あたしはプロデューサーさんの言うことも正直、分からなくもないっちゃーないんだけどね」
「奏ちゃんや美嘉ちゃんなんかは、今の話聞いたら怒るやろなー」
524:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:57:06.38 ID:m6szqZZ10
(◇)
ソファーの陰からひょっこり姿を現したあたしに、プロデューサーさんは目を丸くしてる。
あたし、ずーっと寝そべって聞いてたのに、全然気づかないんだもん。
525:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 20:59:11.31 ID:m6szqZZ10
「とにかく、今タクシー呼ぶから、早く帰りなさい」
そう言って、プロデューサーさんが受話器に手を伸ばすのを、チーフさんが制した。
「良い機会だと思いますし、彼女達と一度、向き合ってみてはいかがでしょう?
周子ちゃんも、たぶん今の話を聞いて思う所もあるでしょうし、あなたも彼女が相手なら、比較的話しやすいのでは?」
526:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:01:16.35 ID:m6szqZZ10
「んーん、ちゃんと仕事してきたよ? 美嘉ちゃんの代打でね」
「代打?」
「オーディション、あたしが代わりに受けてきたんよ。
美嘉ちゃんを志希ちゃんのトコへ行かせる代わりにね」
527:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:03:01.82 ID:m6szqZZ10
プロデュ−サーさんは、缶ビールをもう一度煽って、それをデスクに置くと、頬杖をついた。
「塩見さんは――」
そう言いかけて、プロデューサーさんは止まり、かぶりを振った。
528:名無しNIPPER[saga]
2017/12/20(水) 21:06:23.97 ID:m6szqZZ10
「あたし達のせい?」
別に、無理に続けてほしいワケじゃない。ただ――納得したかった。
「言っただろ。君達のせいで降りる訳じゃないよ」
769Res/709.86 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。