過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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639:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 20:54:04.37 ID:vQzT5qlo0
(・)
会場は、国内外の著名な楽団や、様々なトップアーティストが好んで使うというだけの事はあった。
3階席まである客席の数は4,000席を超え、グルリとステージを見下ろす格好となっている。
640:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 20:56:02.90 ID:vQzT5qlo0
スタッフの人達が一瞬俺の方を向いて、また作業に戻った。
偉そうな態度かつ我知り顔で、堂々と手を叩いてみせたグラサン姿の俺を、たぶんどこぞの敏腕芸能関係者だと勘違いした人もいたかも知れない。
本当は、うだつの上がらない一介のアイドルプロデューサーに過ぎないのに。
641:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 20:58:11.47 ID:vQzT5qlo0
>>640
誤字
最下段 “再開” → 再会
642:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:00:56.74 ID:vQzT5qlo0
ウンウンと、満足げに何度も頷き、高木社長はなぜか、どこか誇らしげに俺を見つめた。
「やはり、私の目に狂いは無かったようだ。キミは、プロデューサーとして立派に、担当アイドルを導いたのだな」
「滅相もありません」
643:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:03:07.62 ID:vQzT5qlo0
「LIPPSと一緒に戦える事を、私だけでなく、ウチのアイドル達もすごく楽しみにしているんです。
あいつらは、あの高垣楓さんを破ったLIPPSを、ある種の目標としてこれまで頑張ってきましたから」
そう言って彼は、彼や彼のアイドル達が、いかにLIPPSの一人一人に魅力を見出しているのかを熱く語った。
644:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:07:46.00 ID:vQzT5qlo0
俺は返答に困った。
なぜなら、俺が見てきた限り、ウチのLIPPSは練度の低い『Tulip』を披露する事になるのだ。
今の彼の期待に応えられるものかは、保障できかねる。
645:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:11:09.67 ID:vQzT5qlo0
固い握手を交わした後、俺は彼に案内され、ロビーにいるという765プロのアイドル達を見に行った。
そこはさながら社交界の様相を呈しており、一般人はシャットアウトされているとはいえ、すごい人だかりだった。
646:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:13:03.29 ID:vQzT5qlo0
あの、赤いリボンをした子――天海春香さんといったか。
「あのリボンの子の、隣の子ですか?」
「えぇ」
647:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:15:09.36 ID:vQzT5qlo0
「あっ、そうでしたか。それじゃあ、一旦ここで。またお会いしましょう!」
慌ただしく俺に一礼すると、彼はサッと階下へ走り出していった。
648:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:17:13.71 ID:vQzT5qlo0
速水さんは、どこだろうな――お、いたいた。
相手は――おいおい、あれって確か、武田さんっていうめちゃくちゃ偉い音楽プロデューサーじゃなかったか?
さすがに俺も一緒に付いた方が良いだろうか。
649:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:19:49.82 ID:vQzT5qlo0
階下の喧噪にかき消されそうな声が、後ろから聞こえた。
気のせいかと思えたが、振り向くと――187プロの、プロデューサーか。
何しに俺に声を掛けてきやがった。また何か企んで――。
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