過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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644:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:07:46.00 ID:vQzT5qlo0
俺は返答に困った。
なぜなら、俺が見てきた限り、ウチのLIPPSは練度の低い『Tulip』を披露する事になるのだ。
今の彼の期待に応えられるものかは、保障できかねる。
第一、今日のために他の事務所は新曲を用意して臨んできている中、ウチのは散々使い古してきた曲であり、新鮮味など皆無だ。
「買い被る必要は、ありません」
「えっ?」
せっかくの彼のテンションを萎えさせないよう、注意して言葉を選び、俺は彼に答えた。
「ステージに立つ前から、格や優劣が決まっている訳ではありません。
それに、私共のアイドルは、ユニットとしてまだまだ未成熟です。
こちらこそ、今日は大いに勉強させていただきたい」
そう言って、俺は彼の差し出した手を握り返した。
「お互いの健闘を祈ります」
「――ありがとうございます。こちらこそ」
俺の目を真っ直ぐ見ながら、改めて彼は強い決意をその顔に滲ませている。
真に受けんなよ。大丈夫かよ。
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