過去ログ - LiPPS「MEGALOUNIT」
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643:名無しNIPPER[saga]
2017/12/22(金) 21:03:07.62 ID:vQzT5qlo0
「LIPPSと一緒に戦える事を、私だけでなく、ウチのアイドル達もすごく楽しみにしているんです。
あいつらは、あの高垣楓さんを破ったLIPPSを、ある種の目標としてこれまで頑張ってきましたから」
そう言って彼は、彼や彼のアイドル達が、いかにLIPPSの一人一人に魅力を見出しているのかを熱く語った。
他社のアイドルなのに、すごい熱意だと思う。いっそ彼が担当になれば良いのにとも。
「それでは、私はこの辺で失礼するよ」
話が長くなりそうだったので、内心辟易したのだろう。
ちょうど良い頃合いを見計らい、高木社長は踵を返し、ホールへ向かう劇場のメインエントランスへと歩き出す。
「後でキミに会わせたい子がいる。如月千早という子だ。会ったらきっと分かると思うよ」
――俺に向けて言った言葉だと、一瞬分からなかったので、俺は返事をし損ねてしまった。
「千早に? ――お知り合い、ということでしたら、後でご紹介しますね」
彼も社長の真意は分かりかねたらしく、少し首を捻ったが気を取り直し、彼はなおも俺に向けてその熱い想いを語った。
「ですから、俺もあいつらも、今日は全力でぶつからせていただきます。
だから、あなた方も全力でお相手してください。そうでなきゃ、ここまで上がってきた甲斐が無いんです。
ここでしか味わえない経験を、どうか俺達にさせてください」
そう言って、彼は手を差し出した。
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