578:名無しNIPPER[sage saga]
2019/01/12(土) 22:43:01.48 ID:OWaII7a+o
・ ・ ・
「……すみません、そろそろ」
左腕の時計を確認しながら、男の人は言った。
どうやら、本当に時間が無いみたい。
#美人サンも、わかりました、と頷いた。
選ばれた服は、気づけば、男の人が抱えていた。
「……」
チラッと、レジの方を見ると……誰も居ない。
んー、自分が行くしか無いかな。
とりあえず、気をつけよ。
面白いやり取りがあったら、配信中にその事ポロっと言っちゃいそう。
「……」
声をかけられる前に、レジに。
ポイントに先回り、これ基本ね。
慌てて行動すると、そこを狙われるから。
ま、自分もたまにやっちゃうんだけどさ。
「いらっしゃいませ」
レジを挟んだ向こう側の二人に、挨拶をする。
見ると、服以外にも……あっ、サングラス。
お買い上げ、どうもデース。
へへへ……まずっ、#思い出し笑い。
「あの……」
カウンターに服を置いた男の人が、スーツの胸元に手を入れた。
#ナイフアタック?……無い無い。
「はい……?」
取り出したのは、小さなケース。
そこからさらに、取り出したのは、
「私、こういう者ですが……」
一枚の、#名刺。
「アイドルに、興味はありませんか?」
差し出された名刺に書かれている、346プロダクションの文字。
興味が無くは無いけど……え、何?
もしかして、
「……#スカウト?」
お客サン、そーゆーの困るんデスけど。
もう一人が、#無表情デスよ。
1002Res/575.31 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。