過去ログ - 千歌「ポケットモンスターAqours!」
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884: ◆tdNJrUZxQg[saga]
2019/05/10(金) 15:29:54.34 ID:Q+x1d3Jo0

あの威圧的な大きな拳は、ランクルスのサイコパワーの象徴。

その動作に付随して、任意の空間を握りつぶしていたが、その発動条件はあくまであの腕が動けばこそだ。


 「カァカァ…!!!!」
善子「ヤミカラス……!! もうちょっと、頑張って……っ!!」


手持ちに向かって激励の言葉を叫ぶと、吐き出された白い呼気の代わりに、氷点下の空気が肺に飛び込んで来て胸が痛くなる。


善子「……っ……」


根競べ。相手が凍りつくのが先か、こっちが力尽きるのが先が──

──だが、

 「ラン──」

この根競べ以前に、

──バキバキバキ、という音と共に、


善子「……!? う、うそ……!?」


根本的にパワーが違いすぎることを思い知らされる。


 「──ランクル……!!!!」


腕に纏わりついていた、氷ごとランクルスは圧倒的な握力で押し潰していた。


善子「ヤミカラ──」


──バツン!

空間の弾ける音が、ヤミカラスの羽先の方から聞こえてきた、と思った瞬間。


善子「……!!?」


自分の進行方向が前斜め上から、下の方へベクトルが変わって、落下の感覚に包まれる。


善子「きゃあああああああああああ!!?!?」


勢いがついたまま、私は音ノ木の大きな葉っぱの上に投げ出される。


善子「っ……!!!」


葉の上を転がりながら、全身を押し付けて、どうにか止まる。

……どうにか、中空に投げ出されるのだけは避けられたようだ。


善子「……はっ……はっ……!!」


心臓が落下の恐怖に爆音を立てているが、今はまだ止まってる場合じゃない。

動揺する脳を理性で黙らせて、周囲を見回す。


 「カ、カァ……」


ヤミカラスは少し離れた葉っぱの上で気絶していた。落ちてなくてよかった……。

でも、これで飛行手段は絶たれた。

そして、背後を振り返ると──



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