その剣士、サキュバス憑きにつき。
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91:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga]
2015/11/07(土) 18:12:11.88 ID:JohJIGKpO





冷えた声が、夢から醒めるほどの衝撃を与える。





夢魔「破壊の力ですぐあの竜を殺していれば、村が襲われる事はなかったわ」

夢魔「何故、貴方は破壊の力を使わなかった? 逆に、どうして最後まで力を我慢する事が出来なかった?」

剣士「…………」

夢魔「思考が枝分かれする前に、答えてしまいなさい」



剣士「俺は」

剣士「…………」



夢魔「ね、マスター? 睦言で魔法を唱えるのは嫌よ」

夢魔「早く吐き出して、楽になってしまいなさい。」


楽になってしまいなさい。
楽になってしまいなさい。
楽になってしまいなさい。


先ほどまで刻まれていた甘美な桃の味わいが、彼女が誘導する言葉の先を桃源郷だと錯覚させる。
誘い、惑わし、誘い、惑わせる。蓄積する誘惑。
その一瞬、俺は堕ちてしまった。






剣士「怖か、った」

剣士「俺、は。もしも、もしも自分が自分の制御を離れてしまう事が……怖くて、」




剣士「怖……くっ……!?」




あああ。
我に返った。
やっちまった。

夢魔とは、俺と同じく恐ろしい者なのだ。


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