7: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/09(月) 03:03:29.05 ID:RFcMJIEp0
そうやって我が家にやってきたのが、先ほど俺の世話をしてくれた奴隷だ。異国の血が混ざっているためか、こちらでは珍しい黒髪が腰まで伸びている。顔立ちは、整っているのだがほとんど無表情と言っていい。服装は俺の買い物の付き添いなどがある為、街人が見ても恥ずかしくない服を与えている。
俺が眠る時、家事をする時、娘が用を足す時。そういった事以外で何もない状態であれば、娘は俺の側を離れることはない。それは、障害を持った俺を心配する訳ではなく、奴隷として与えられた命令として、事務的に俺の世話をするためだ。
俺の所有物、そうなってしまうから命令は聞く。だから離れろと言われれば離れるが、いつの間にか俺の側に娘はいる。
8: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/09(月) 03:04:20.68 ID:RFcMJIEp0
だが、それはあくまで命令だからであって、俺を心配するためのものではない。娘の態度はあくまで事務的なものであり、今一緒に食事している時でも、何ら会話はない。たまに食器などが触れる音がキッチンに響くだけだ。
先に食べ終えて、娘を眺めてみる。間違いなく美人と称される部類であり、奴隷でなければ引手あまただと言える。どちらにしても、奴隷という最悪の境遇を引いてしまったならば、主人を喜ばせるもの以外に役立てるところはなかっただろう。
俺の視線を感じて、こちらを向いた時に視線は合ったものの、無表情のまま御用でございますかと聞かれ、いやと答えるとまた食事に娘は戻った。
9: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/09(月) 03:05:01.38 ID:RFcMJIEp0
一緒に暮らすようになって、それなりに経ったと思うが、俺はまだ娘の表情を見ていない。それこそ、あんな淫らな行為があってもだ。
そんなことを考えていると、娘は食べ終えた自分の食器と俺の食器を運び、洗い物に取り掛かった。この状態で脅かすような真似をすれば、もしかしたら彼女の表情を見ることはできるのではないか。そんな悪戯心が、芽生えてきた。
だが、どうすれば娘が驚くのか、その方法が浮かばず、とりあえず彼女に近づいてみることにした。
10: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/09(月) 03:05:54.92 ID:RFcMJIEp0
スッと手を伸ばすと、気配に気づいたのか娘は振り向き、意図せず胸に手が触れた。こちらも予定外のため、少し固まっている間、彼女は胸に触れた手をゆっくり見て、俺の方を見直し。
奴隷「処理の方が不足でしたか?」
と聞いてくる。そういう訳ではなく偶然と伝える。
11: ◆9W6PAVDo7.[saga sage]
2015/11/09(月) 03:07:12.80 ID:RFcMJIEp0
ここまで。このSSは書き溜めてぶっぱな更新予定なので、かなり不定期です。
とある理由でものすごい勢いで書くやもですがの。
12:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage]
2015/11/09(月) 06:46:29.39 ID:eQUHKrzAo
乙
13: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/11(水) 15:13:09.76 ID:PcY4WhKE0
奴隷「(どうされたのだろう)」
主人の機嫌が悪いことには気づいた。原因は私にあるとは思うものの、それでもどういった事情で悪いのかが理解できないでいる。
奴隷という身分ではあるが、世話役として主人に仕えているのだから、出来うる限りのことはしなければならない。
14: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/11(水) 15:13:48.91 ID:PcY4WhKE0
洗い物を終え、リラックス効果のあるハーブティーを運んで主人のいつもいる書斎へと向かう。手慣れた様子で書き仕事をされている主人に近づき、邪魔にならない位置にそれを置いてから、私は主人が用意していただいた椅子に腰かけて、彼の仕事の様子を見させていただく。
サラサラとペンが紙をなぞる音が聞こえる。何をされているかはお教えいただけていないためわからないが、この生活を維持するために必要なお仕事とは、伺っている。
後はお邪魔にならぬよう、主人からのご命令か、必要なお仕事をこなす時間になるまで、その後姿を見守らせていただくのみだ。
15: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/11(水) 15:14:41.10 ID:PcY4WhKE0
幾らかの時間がたった後、主人は身体を伸ばし、固まった体をほぐすような動きをされる。
男「奴隷、同じので良いからお茶をもう一杯頼む」
奴隷「畏まりました」
16: ◆9W6PAVDo7.[saga]
2015/11/11(水) 15:15:13.08 ID:PcY4WhKE0
男「うん、うまい」
奴隷「ありがとうございます」
主人にお褒めいただけるのは嬉しいことだ。しかし、感情を出さないように努める。主人にとって私はただの奴隷であり、所有物。感情であっても、それを自由にしてはいけない。
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