6:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga]
2016/04/25(月) 23:14:01.36 ID:2qJ/ilKt0
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時々、あの化物は男に連れて行かれる。
どうやらここには、侵入者が来るらしい。ここがどんな場所か全く知らないから何とも言えないが。
いつもなら俺は奴らを見送って、しばらくしたら化物が戻って来るだけのこと。
けど、その日は違った。
「っ、ぐ! いったぁーい! 何すんだよ、もうっ!」
男に連れて来られたのは、甲高い声を張り上げる少女だった。
涙ぐんだまま男に蹴りを入れようとするものの、力で敵わないのか、あっさり俺の居る牢屋へ投げ込まれる。
「この変態! ちょっと、服返してよ! あとお宝も返してよバカ! 聞いてんの!?」
藍色の髪に、いくらか日に焼けた肌。こっちに背を向けているが、しなやかな足と張りのあるお尻は思わず見てしまう。
「なんだってのさクソ野郎! ああもう最悪……ちょっと、何見てんのさ」
「え。いや、その」
「ふん。キミも捕まったクチ? どーせこの墓地までお宝盗りに来た墓荒らしでしょ。ボクもだけどさ」
鼻を鳴らして俺を一瞥し、少女は苦笑する。
性におおらかなのか、堂々と腰に手を当てて、慎ましい膨らみや薄く生えた毛を隠すことなく晒していた。
「お互い不幸だよね。身ぐるみ剥がされるわ、化物の前に閉じ込められるわ……生贄って感じ?」
少女の目が再び牢の外へ向く。ゾンビはいつものように、俺たちを見つめていた。
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