魔法使いに遭えなかった灰被り
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23: ◆Q/Ox.g8wNA[sage saga]
2016/05/29(日) 04:41:06.07 ID:TSoDzUbO0
今では正直、顔も覚えていない。


ヨレヨレのスーツに身を包んだ頭髪の薄い脂ぎった印象だけは残っている、中年のサラリーマンだった。

男は私にいやらしい笑顔で笑いかけると、当時の私には理解できない隠語と符丁で私に馴れ馴れしく話しかけてきた。


当時の私もそれなりの知識はあった。


この中年が私に援助交際を持ち掛けているのだ、と気付くのにそう時間は掛からなかった。

何時もの私なら、馬鹿にするな、の一言を浴びせ、その場から立ち去っていただろう。

腹立たし紛れに通りの向こうの角にある交番に駆け込んで、この中年男性を通報していたかも知れない。


だが、その時の私はもうどうでも良かった。 

自分にイライラして家族にも当たって家を飛び出して一人、街中で蹲まる。
そんな自分に絶望していたし、そんな自分にも声を掛けてくれた人が居るって事は単純に嬉しかった。


それが未成年に援助交際を持ち掛けるような屑だったとしても。



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