げんきいっぱい5年3組 (オリジナル百合)
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49: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/05/30(月) 22:05:21.97 ID:Rtz9/qwYO
旅行、と言うと女の子ってとにかく写真を撮りたがる。え、ここで? なんて所でも。
行きのバスで、後ろの席の子がこちらにカメラのレンズを向けていた。
クラスで一番小さいけど、一番駆け足の早い女の子。確か、ちろるだ。名前でよくからかわれていた。
反射的にピースする。インスタントカメラの軽いシャッター音がした。隣にいたみやちゃんはすすっとカーテンに隠れていた。

「みやちゃん、サービスサービス」

ちろるが少し出っ張った前歯を出して笑う。

「いいから、あゆむとやすはだけでいいから」

「みやちゃん、写真嫌いだよね」

やすはがしょうがないと、私の顔のすぐ横まで近づいてピースサインする。
近い近い。いや、だから、小学生の距離感近いって。
幼さなさの残る声で、

「よ、ご両人」

と、どこで習ってきたのかそれを合図にシャッターを切っていた。
この写真、元の部屋にあったはず。変な感覚だ。


行きのバスで、有志によるレクリエーションが開かれた。
当時流行っていた曲を順番に歌っていく、というものだった。

「……」

みんなが歌う中、自分だけが懐かしさを感じつつ、
この時代の流行の曲を思い出していた。
あまり音楽に興味もなかったから、うろ覚えだった。
先進的なオタク女子きょんが、この時代に流行ったらしいアニソンを熱唱して、場の空気をかっさらって言った。
歌い足りなかったらしく、彼女が尺取虫をしてくれたので私はなんとか歌わずに済んだ。


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