【禁書】絹旗「―――――だったら超抜いてあげましょうか? 浜面」【R-18】
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3: ◆BAKEWEHPok[sage]
2016/06/18(土) 21:46:48.99 ID:dk74OL5yo
「断られたか……」

アイテムメンバーの住居となっているマンションの一室。
照明をつけていない夕暮れに照らされたソファに座って、浜面はなにやら頭を抱えていた。
普段はアイテムのメンバーが常駐しているが今は誰もいない。
先ほど残っていた滝壺理后も行ってしまった。
曰く。

「ダメ。はまづらはあの時ケダモノになるから」

あの時というのは夜の交渉的な意味でだ。
浜面の初彼女である滝壺と初夜を迎えたあの日。
ちょっとばかり本能とか野生とかを剥き出しにし過ぎてしまったのだ。

「……やっちまったなぁ……失敗したもんなぁ……」

フォローしたりしつつ一週間ほど経ってから、改めてとお願いしてみたが
滝壺は若干トラウマになってるようで梨のつぶて。
自分がダメだったのはわかっているが、ぐっと堪えるには些か浜面は若かった。

「つーか、こんなに性欲強かったなんて自分でも知らなかったぞ……
 滝壺泣いてたのに、止められなかったしよぉ…………」

今まではそんな相手もいなかったし、スキルアウトのイリーガルな活動中はそんな暇もなかった。
それも色々あって滝壺という恋人を得るまでのこと。
同じ初めて同士なのに失神しちゃうまで。或いは失神した後も。
リアルに一晩中ヤリ続けれるほどの肉食獣と浜面は化してしまったのだ。
かといって、新たな自分を見つけれたと喜んでる場合ではない。
傷つけたかもしれない罪悪感と合わせて、あの日から滾るばかりの肉欲に悶々とした日々を送ることになってしまっていた。

「……なんで暗くなってるのに電気点けてないんです? 浜面」

うだうだと落ち込んだりしている最中、不意に玄関が開いて入ってきたのは絹旗だ。
いつもと同じセーターにも似た白いウール地のワンピースの服装。
スイッチで明かりをつけた反対の手にキラキラとしたカードを何枚も持っているのは
『インディアンポーカー』のものだと浜面にはわかった。
浜面はほとんど利用した事がないものの、C級映画嗜好の一環で絹旗が漁っているのについていった事もある。

「なんでもねえよ」

カードはともかくとして、何かあったとしても浜面に言えるはずがない。
彼女にエロ暴走して落ち込んでいるとか、年下である絹旗に言うのはあんまりだ。

「はっ、超真っ暗になってる部屋でぽつんと一人って、超なにかあるって言ってるようなもんですね」
「う……」
「むしろ頭まで抱えて超深刻アピールしちゃって。
 僕は超落ち込んでますよー超助けて下さいーって構ってちゃんそのものじゃないですか」
「…………」

なじられぐうの音も出ない。
隠し事ができないというタイプでもないのだが、男女方面になると浜面は弱い。
自分の想像以上に滝壺との一件でダメージを受けているようだ。

「うぐぐぐ……違う! 俺は大丈夫だ! 大丈夫なんだよ!」
「うわ、また超大丈夫じゃなさそうな台詞を。こいつは超追いつめられてますね浜面」

なんだか切実そうに叫ぶ浜面の顔を見て、からかってる絹旗のほうが引き気味だ。

「ってゆーかですね。浜面がそんなんなの私は超推測できてるんですよ。
 最近滝壺さんとぎくしゃくしてるでしょう?」
「ぎくぅっ……!」

射抜かれたみたいに心臓付近を抑えて唸る浜面。
ドンピシャ過ぎて全然隠せていない。


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