58: ◆uda3OPHnPE[saga]
2016/07/06(水) 23:53:49.02 ID:3KJ0hw6NO
ロズ「……」
そこでようやくロズが動く。片足を半歩下げ、まるで武器を持っているかのように振りかぶり――キアロの短剣が弾かれた。
キアロ「……は?」
何が起こったのか、それを理解できた者は果たしてその場にいたのだろうか。ロズの動きを目の当たりにしたキアロですら、理解するのには時間がかかった。
何かを手にしたかのように振りかぶったロズ。彼女はそのままキアロの攻撃に合わせて手を振り――そして、武器を弾いて防いだ。
一瞬の出来事。殆どの人間にはロズが手を、見えない武器を使って攻撃を防いだように見えただろう。
けれど実際は違う。
キアロの動体視力は彼女の動きを、火花のように刹那で現れては消えた武器を捉えていた。
キアロ「お前、かなりの使い手だな」
ロズ「……」
何も答えず、今度はロズが前に出る。手を前にかざすロズ。すると彼女の手に剣が現れる。柄、刃、どれも黒一色で造られた剣。不気味な、けれど美しいそれを握り、肉薄。斜め上へ振るう。
キアロ「チッ……」
恐らくは魔法による剣の創造。となると厄介な効果がついているに違いない。舌打ちし、キアロは短剣を剣の軌道上に置き、防御を試みる。
剣が近づくタイミングで力を込め――
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