谷間の百合 (オリジナル百合)
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10: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/07/27(水) 11:18:38.47 ID:Li1QhE+X0
「こんなことを聞いても、なんの慰めにもならないでしょうに」

ナツは鼻で笑った。

「それとも、自分よりも可哀相な人間を見ると落ち着きますか?」

機械みたいな顔で、ひどい皮肉が飛び出たものだから、私は驚いてしまった。

「そんな風に思うために聞いたんじゃないよっ。あなたのこと知りたいと思って」

「知った所で、何か変わるんですか? 同情で家族になれるなんて思ってるなら、ミソラ、あなたも父親と同じですね」

「そんなすぐに家族になれるなんて思ってないけど、知ろうとすることが大事だと思う」

「あなたの父親もそんなことを言っていました。私は、生きるためにここに来ました。ただ、生きるために。家族になるためなんかじゃないんですよ」

そして、今度は皮肉も何もない微笑みを見せた。

「だから、あなたも私を家族と思わないでいいんです。あなたの気持ちや気遣いは、無駄です」

と、きっぱりと言い放ったのだった。


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