谷間の百合 (オリジナル百合)
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4: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/07/27(水) 09:12:55.55 ID:Li1QhE+X0
「ナツ……?」

聞かされた名前を無意識に呟いた。
状況が飲み込めない。
ナツと呼ばれても全く反応を示さない少女。

「しばらく、ナツがミソラのお世話をしてくれる」

父はナツの手を引き、私の目の前に連れてくる。
ナツは視線だけは、私の方を向けていた。
二つ上ということなら、17歳ということか。
それにしても、細い。女性らしい丸みがない。

「よろしくお願いします」

いつ口を開いたのか分からないくらいにひっそりと挨拶された。

「よ、よろしくね。ナツ」

「はい」

なぜ、両親は彼女を連れてきたのか。
漸く悟る。
子どもがいなくなってしまったから。
寂しくないように連れてきたのだ。
ここで取るべき態度は、

「お母さん、お父さん……ありがとう」

これで合ってるのだろうか。
でも、二人が望んでいる言葉のような気がした。


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