258: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2016/12/31(土) 15:54:11.60 ID:eFXi0ApIo
そして目の前すべてが炎になる。
「さやか」
「なに?」
「あたしは、どうして絶望しなかったと思う?」
「それはあんたが強いから」
「違う」
さやかは杏子の顔を見た。さやかは答えを知らされる。
「あたしのせいで両親が………小さな妹まで連れて死んじまったってのにあたしは」
「どこかで、ホッとしたんだ。自分が楽になれたって思っちまった」
「杏子」
杏子の声が苦しそうだ。
「ダメな…………親たちだなって…………思っていたんだよ…………」
「神父が……自殺するか? つれあいと子供殺すか? 魔女にやられてたんじゃないか? でもその魔女はあたしなんだ」
「あたしらが戦っているような魔女なんかじゃなくて、正真正銘本物のタチの悪い」
さやかは杏子を抱き寄せてやる。
燃える司祭館、消防車のサイレン。
ものが焦げた不快な臭いの充満する聖堂で泣き明かした。
マミにすっげー八つ当たりしたな。当たる相手があいつくらいしかいなかったし。
そっからは……やりたい放題だった。あたしくらい魔法少女に向いたヤツってなかなかいないよ。
好きに生きて野垂れ死ぬんだ。どうでもいいって思ってた。食えればいいやって。
でも。
でもそれで生きていけるほど単純じゃなかった。マミと再会してあんたらに会って……
ほむらから繰り返しの時間を教えられて。
またふたりの底が抜けてどこかへ落ちていく。
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