300: ◆GXVkKXrpNcpr[saga]
2017/04/05(水) 13:43:17.49 ID:AjtdeEYho
「おかえり」
「ただいま」
杏子が土埃にまみれて帰ってきた。
マミはまず湯を張ったばかりの風呂に彼女を追いやり、さっぱりさせたところで空腹かどうかを尋ねた。腹ペコだというので用意しておいた軽食を並べた。
ラップフィルムでひとつひとつ包まれたおにぎりはまだ温かく何種類もあり、味噌汁は具沢山で手がかかっている。杏子は目を輝かせて「いただきます」と手を合わせ、ラップをむいてかぶりついた。
マミは同居人の健啖ぶりを嬉しそうに眺め、茶をそそいだり汁物のおかわりをついだりと世話を焼いた。
「マミは食べないの?」
「寝てばかりだったもの。簡単な物ばかりで悪いわね」
「いやいやじゅうぶん……あ、じゃこ梅もいいけど、おかかにチーズうまいねこれ」
「冷蔵庫の中身が賞味期限切れのものばかりになってて驚いたわ。
レトルト食品もほとんど減ってないし。何を食べていたの?」
「食べる物は主にさやかとまどかに世話になった。ほむらにも。
あたしは正直あんたの抜け殻を世話するので手一杯だったからさ」
「迷惑をかけたわね。あなたが大事に扱ってくれたお陰で不具合もなく助かりました。
あ、まだたくさんあるわよ? 五合炊いたから」
「食べる」
もりもり卓上の食べ物を片付けていく杏子に、どこでどうなっていたのかおおよそのところをマミは話して聞かせた。
杏子の胃が落ち着いた頃にはすっかり日が高くなっていて、マミが部屋のカーテンとガラス戸を開いて換気した。
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