46: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/11/13(日) 21:18:22.75 ID:7BtxinLWO
「何か、他に理由があったんですか」
「たぶん本人は絶対言わないから、教えてあげる。ここまで来たご褒美」
何だろう。
「あの子が最初にあなたを見つけたのは、深夜の近所の横断歩道だって言ってた。あなたが、死にそうな顔で帰ってるの見て、それから、ついつい目で追うようになったんだって」
「え?」
「あの子、保護欲強いから。ある日、好きな人ができたんですって、でも今にも死にそうなんですけど……どうしたらいいですか? って相談されたのよ」
私は口を挟めずに、放心状態で手に持ったビールを無意識に飲んだ。
「あなたの会社に入ったのもあなたのことを知りたいってあの子が駄々こねるから許可したの。偶然、あなたの下についたらしいけど、それはもう凄い喜びようだったわ」
まさか。
からかってるんだ。
私は騙されやすいから。
「言っとくけど、あの子本気だから」
それって、なんて、ファンタジーなんだろうか。
「人の人生だからね、私はあの子に口出しするつもりはない。でも、あなたは流されたと思っていると……取り返しのつかないことになるわよ」
ビールののど越しは酷いものだった。
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