79: ◆/BueNLs5lw[saga]
2016/11/17(木) 09:51:43.24 ID:oHfqW8iBO
片づけようと手に取った瞬間、自分の手が震えていることに気が付いた。
「え……なにこれ」
震えは徐々にうぶ毛が立つような悪寒を呼んだ。
胃の方が熱くなってきて、胃液がのど元に徐々にせり上がってきた。
「う……ッ」
しゃがみ込んで口元を抑えた。
今までにない感覚。
吐きそうだということだけは理解した。
「……げほっ」
体が何かを吐き出してラクになりたがっている。
洗面所に行こうと思ったけれど、腰がへなへなと崩れてしまった。
いったん横にならなきゃ。
固く冷たいフローリングへ、緩慢に転がった。
なに。
なんなのかな。
視線の先にある、ゴム製の玩具。
あれが、なんだか男性のアレに見えて。
想像したら、恐ろしくなって。
だめだ。
思い出すとだめ。
目を閉じて見ないようにしても、暗闇の中に浮き上がってきてしまう。
この部屋には私しかいないのに。
誰かが監視しているような気がする。
まるで命でも狙われているんじゃないかって気さえする。
気のせいだって分かってるのに。
止められない被害妄想。
「都築さん……」
早く帰ってきて。
お願い。
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