160:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2016/12/15(木) 12:48:40.54 ID:MVK382n60
5分だろうか・・・
10分だろうか。
僕「・・・あの・・・」
涼子「黙ってて!」
僕「はいごめんなさい。」
何も起きない。
そう、何も起きないのだ。
ただ、僕が正座をし、目を瞑り、それだけ。
静寂が僕の部屋を支配し、僅かに、時計のカチコチという音だけが聞こえる程度。
意味が分からなかった。僕は、ひたすら耐えるしかない。
涼子の、来たるべき鉄拳制裁は、来なかった。
もう無理だ。
僕は、目を、恐る恐る・・開けた。
号泣だった。
涼子は、その端正で美しい顔をぐしゃぐしゃにして、涙もその他の液体も垂れ流しながら、声を押し殺して、ただただ泣きじゃくっていた。
涼子「目を瞑って!そう言ったじゃないですか!」
僕「涼子・・・ごめんなさい。」
涼子「約束破ったから、別れるのはナシ!そうですよね!私、別れません!うわああああああ!!!!」
恥も、外聞もなかった。
ただただ号泣していた。
僕はタオルを濡らし、固く絞って、涼子に渡した。ぐしゃぐしゃになった顔を拭く。
声にならない声だった。
涼子「ずっと、大好き・・・いやだ・・・別れないで・・・」
涼子は、今までのことを、堰が切れたように話し続けた。
美味しそうに食事をする姿が好きで、いつも取り分けて食べてもらっていた。
何気ない気遣いが、うれしかった。
仕事のことを話す姿が、とても格好良かった。
勉強の応援をしてくれた。頑張れた。
緊張しっぱなしだった。ドキドキした。
好きでいてもらえるよう、綺麗になる努力をした。
薄々気づいていた。好かれていないと。でも、会いたかった。
繋ぎとめる手段が、抱かれることだと思っていた。それで良かった。
泣きながら、延々と、繰り返し、別れたくないと言われた。
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