彼女達との思い出
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211:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2016/12/21(水) 11:10:11.12 ID:livU6Uc80
お盆明け。
慌ただしくなった。

僕の提案した事案が、他社の特許に抵触することがわかった。
しかも、情報はすでにリリースされてしまっていた。

もともとは、沢村さんの案件だった。
沢村さんは、自社の特許室に事前調査を依頼していた。そこまでは確認が取れていた。

だが、特許室とうちの部署との連携が悪く、特許室は「他社の特許に抵触するのでNG」と判断したのに、うちへの連絡がなかった。
僕は、菜々子さんに口頭で、確認を取っておくように伝えていたが、事前調査依頼を出した=特許室のOKを貰ったと勘違いして、それ以上の確認を取らなかった。
僕がしっかりチェックしていれば防げたミスだった。

僕「申し訳ありませんでした。」
部長「まず、代替案を3つ、早急に用意しろ。抵触するかしないかは、私が直接特許室に連絡を取るから。」
僕「今日中に用意します。」
部長「今日中?そんなに早くいけるか?」
僕「ストックは常に20以上あります。吟味して、今回に合致するのをピックアップし、少し修正すれば何とか用意できます。」

部長「わかった。まかせる。・・まったく!特許室のやつら・・・調査依頼出してるんだから返事くらい出せよ・・」
僕「OKの場合は申請。あとで自分で特許庁に問い合わせろ。NGの場合は申請しない。特許庁に確認すれば申請してないことはわかるでしょっていうスタンスみたいですね・・」
部長「あそこの部長は、いつもずさんだからな。だがしかし、」
僕「はい。わかっています。今回は僕のミスです。早急に対処します。」

菜々子さん「すみません・・また・・・」
僕「いえ。社内プレゼンの時も、販促物を作る時も、リリースする時も、チャンスは何回もありました。社内連携と、僕の確認ミスです。とにかく、急いで対処しましょう。」
菜々子さん「はい!」
靖子さん「私は何をしましょう?」
僕「今回のことで今週は確実に僕は何もできないので、この案件以外のサポートをお願いします。」
靖子さん「わかりました。」

鈴木「俺もフォローに入る。他の案件こっちに回せ。」
僕「すみません。お願いします。」
鈴木「だーから言うんだよ。お前は他部署の仕事しすぎなんだよ。だから、特許のやつらが手を抜く。」
僕「・・・そうですね。鈴木さんの言うとおりですね。」
鈴木「ま、さっさと片付けようぜ。」

結局、対処に1か月を要した。
上期のまとめで慌ただしい中、僕は部署だけでなく、各部署を巻き込んで迷惑をかけてしまった。


事業部長「まああれだ。今回はリリースの段階で有耶無耶にできたけれど、発売にまで行っていたら、損害賠償請求される事案だぞ。」
部長「はい。おっしゃる通りです。申し訳ありませんでした。」
事業部長「特許室のまずさの方が問題だから、今回は特許室に責任がいく。だが、うちが確認していれば済んだことだ。ダブルでチェックしていかないとな。」
部長「ええ。肝に銘じます。」
僕「ご迷惑をおかけしました。」

事業部長「ん?ああ。藤原君だっけ?若いのによくやってるよ。そのフォローをするのが上司の役目だからな。気にするな。その責任は部長に取らせるからw」
部長「勘弁してくださいw」
事業部長「お前、俺はこの前の麻雀の恨みがあるんだからな!取り返すまでネチネチやってやるw」

最後は、僕への配慮だろう。
この部署の人たちは、温かい。

だが、他の部署からの視線は、ますます冷たくなっていく。
実は、今回の案件だけではなく、僕以外のことでも、他の部署とトラブルが増えてきていた。

業界自体が、市場規模の縮小とともに、赤字を計上する会社が増えてきたのだ。
うちの会社も、景気の低下とともに経費削減・業務見直しの風潮が強くなってきた。

よって、うちの部署も、展望や将来なんていうものに予算は割り振られず、経営改善・不採算部門の割り出し、ラインナップの見直しなど、経営テコ入れの案件がどんどん増えて行った。
他部署にとっては、利益を出そうと一生懸命頑張っている出鼻をくじく形で「はい、このラインナップ廃止ね」とうちの部署から突然通達される。

商品開発部「いやいや、それはおたくが言う話じゃないでしょ?」
経営企画室「我々のマーケティング調査の結果ですと・・・」
商品開発部「現場の声、聞こえてるの?この商品なくなったら信用失うよ?」
経営企画室「赤字の商品を抱える余裕は、会社にないですよ?」

こんなバトルはしょっちゅうだった。




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