彼女達との思い出
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276:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2016/12/27(火) 17:23:48.86 ID:hIq90TnF0
現地顧客「(通訳)長かったですね。」
僕「はい。当社の責任ですので当然です。」

現地顧客「(通訳)製品も安定しましたし、検査結果も問題ありません。これでOKです。」
僕「では、帰国してもいいですか。」

現地顧客「(通訳)はい。書類を用意します。飛行機と宿泊先の手配はどうなってますか」
僕「こちらの客先と打ち合わせて用意しますので大丈夫です。」

思ったより早く、OKの返事が出た。
1年もかかることはなかったが、半年は優に超えていた。

やった。
帰国できる。
帰国できるんだ。

日本顧客「お疲れ様。助かったよ。」
僕「いえ。うちの責任ですから・・」
日本顧客「そうだけれど、対処が早くて助かった。他のお客さんで1年とかあったから、覚悟してたんだ。」

僕「では、航空券の手配だけ一緒にお願いします。」
日本顧客「うん。了解。」

市村「お疲れさん。あと数日の辛抱だな。」
僕「ええ。ようやくのんびりできます。というかのんびりするんで、2週間ほど休みをください。くれないなら辞めます。」
市村「社長に言っとくよ。」
僕「お願いします。あ、領収書たまってますからね!」
市村「わかってるよ!」

懐かしい現地。
近所には顔なじみも増えた。

いつも行った日本料理屋。
暇な時、くだらない話に付き合ってくれたTシャツ屋さん。
個性的なカップラーメンばかり売ってるスーパー
偽物しかない飲料品店。
ここのとり料理屋さん、鳥インフルで店じまいしたな。
このお店は美味しかったな。
コーラは全世界共通だったな。

ここのマッサージ屋さん、高かったけどリラックスできた。
この裏通り、めっちゃ臭い。
この公衆トイレ、有料なのに汚かったな。

あ、よく電話で呼び出したタクシー、帰りに乗ろうかな。
このホテルに泊まるのもあと1日か。
汚れたYシャツ、尋常じゃない白さでクリーニングできたなぁ。

いろんな思い出がある。
できれば、仕事でもう来たくない。

さようなら。

こうして僕は、長いクレーム対応を終えた。
帰国したのは冬。
日本では国民的ドラマが始まって終了していたし、流行語も知らなかった。
曲も聞いたことがなかった。

ゆっくりしよう。

僕はもう30を超えていた。



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