328:テスト ◆71vVbFpf.c[saga]
2017/01/13(金) 01:54:52.71 ID:Kl5WxO9/0
僕は暇な時期、よく彼女と会った。
僕は当時、お客さんからいろいろなお土産を貰っていたが、食べきれなかったり使い切れないものは彼女にあげたり、家に招いて料理を振る舞ったりもしていた。
懇意にさせてもらっていたが、これといって、男女の仲になることもなかった。
よくわからないが、少なくとも、彼女からそういう性を臭わすような行動はなかったはずだ。僕もまた、彼女にそういった行動をした記憶がない。
お互いが暇な時に、お互いがしたいことが一致したら、同じ時間を共有する。そんな関係だった。
ドライブに行ったり、飲みに行ったり、うちに呼んで飲んだり、料理作ったり、リサイタルに顔出したり、花火を見に行ったり。
孤独を感じた時、長電話に付き合ってもらったこともある。
ある意味、心のよりどころでもあったと思う。
そんな彼女であったが、涼子と付き合い始めた頃から1年ほど、連絡がつかなくなった。
その頃、僕の仕事も充実していたため、しほのことまで頭に回らなかったが・・・
ただ、沢村さんが辞めてからの数ヶ月、僕が殺人的なスケジュールだった頃、しほに会いたかったのは事実だ。
誰でもいい。癒してほしい。そんな時、しほはいなかった。
菜々子さんが距離を縮めてきていた頃、しほとのやりとりは再開した。
僕「しばらくぶり。どうしてたの?」
しほ「んー、まあ、いろいろあったのさ。」
僕「ふーん。ま、いろいろあるよね。」
深くは聞かなかった。
僕が会社を去ることになり、最後に会ったのもしほだった。
しほ「これで会うのも最後なのかな?」
僕「うん。そうなるね。いままでありがろう。」
しほ「こちらこそ。楽しかったよ。ありがとう。」
僕「・・・」
しほ「・・・」
僕「そろそろ行こうかな。」
しほ「あ、待って。最後に、見てほしいものがあるの。・・・・言おうかどうか悩んだけど、すっきりしたいから言うね。」
しほは、連絡がつかなかった1年について、話し出した。
彼女は、1冊のアルバムを取り出した。
そこには、しほと、涼子が写っていた。
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