【結城友奈は】 樹「失って得た掛け替えのない一日」 【勇者である】
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名無しNIPPER
[saga]
2016/12/08(木) 00:01:32.12 ID:oJP2LInOo
◇◆◇◆スーパー◇◆◇◆
「んー樹、何食べたい?」
「カレーとか?」
放課後、私はお姉ちゃんと一緒に近所のスーパーに立ち寄っていた
というのも、今日は私の誕生日だから
好きなもの作ってあげるから買いに行こうって誘われたのです
今頃私達の家では
友奈さん達が準備しているんじゃないかなーなんて、
サプライズを壊しちゃうようなことを考える頭をふって、笑う
お姉ちゃんが企画なのはわかってることで
そして、それだからこそなんとなく察せてしまう
時々時間を確かめてるのが、良い証拠だなぁって
「カレーねぇ……もうちょっと捻ったものでも良いのよ?」
「うん。でも」
お姉ちゃんの空いた手を握ると、お姉ちゃんは驚いたように目を開いて
困惑した表情で「どうしたの?」と、聞いてくる
だから私は何でもないよと笑って見せて
「カレーなら、私も手伝えると思うから」
そう言う。そう思った。そうしたいと、思っていた
あっけにとられたお姉ちゃんに、私は笑顔を浮かべたまま、続ける
「今日は一緒にいろんなことがしたい。一人じゃできないけど。でも、お姉ちゃんと少しずつ」
何かをできるようになっていきたいから
そう言うと、お姉ちゃんは驚いた表情から
凄く、嬉しそうな顔をして
でも、外だから、私の前だから
お姉ちゃんらしい笑顔を見せて、私の頭をポンポンっと叩く
「……嬉しいこと言ってくれるじゃない。樹」
「えへへっ」
私の誕生日
でも、だけど、私はお姉ちゃんが喜ぶ顔が見たいから
何もかもを任せるなんて言うことはしたくなかった
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