【結城友奈は】 樹「失って得た掛け替えのない一日」 【勇者である】
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名無しNIPPER
[saga]
2016/12/08(木) 00:04:10.84 ID:oJP2LInOo
「樹、カレーつっくろ〜」
お姉ちゃんは私を気遣ってか
私の両肩を後ろから掴んで、グイッと押す
それは明るい声で、優しい声で
私の「うん」っという返事はすこしだけ揺らいでいた
「カレーを作るんですか?」
「あっ、私も手伝います!」
「刃の扱いなら任せなさい!」
「私も何かしたいな〜」
私とお姉ちゃんでのカレー作り
その予定には吹き出し付きでみんなでの。という言葉が後付けされる
でも、全然嫌な気持ちにはならない
むしろ、楽しかった
おととしや去年は、たった二人での誕生日だったから
だから、すごく、楽しくて、幸せで、嫌な気持ちなんて沸くはずがなかった
「わーっ、夏凜それ皮切ってない!」
「そのっち、包丁握ったままぼーっとしてたら危ないわ!」
決して広くはないキッチンに入りきらない大人数
食卓も調理台に変えての料理は、すごく賑やかだった
普段のお姉ちゃんの鼻歌や、テレビ番組の音だけのリビング
それも悪くないけれど、やっぱり、賑やかな方が嬉しくて
「ねぇ、お姉ちゃん」
「うん?」
「勇者部に入って……本当に良かった」
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