30: ◆dsJGber.Kg[saga sage]
2017/01/08(日) 01:21:35.50 ID:qrgtRY9s0
で、もう一つの大きな出来事、覚醒。
無力だった人間が力を持つようになった不思議な現象である。
魔法を使えるようになったのは勿論、英雄と協力関係になりその力を得る契約『従者契約』もその頃発見されたらしい。
やられるだけ、巻き込まれるだけの存在だった私たちに抵抗する力が身についた。と聞けばいいことのように聞こえるが、この出来事により世界はより大きな混沌に包まれた。
平和のために戦う英雄と協力した従者。思うままに暴れる英雄と意気投合し力を得た従者。
十人十色な英雄に様々な地人が味方につき従者になり、そこに魔の者らも加わり――それはもうひどい有様だった。
それから世界の崩壊は順調に早まり、現在に至る。
今日本には英雄が治める三つの国が北、中央、南に存在し、そしてその他集落が各地に点在する、ものすごく寂しい状態になってしまっている。
地図にしたら凄まじい変化だろう。国と街、村の隙間がどれだけ空いていることか。県と市、街で埋め尽くされていた日本はもうどこにもない。誰にも治められていいない地が存在する――その違和感は今も受け入れられない。
ユースケ「こうなるともう文句も言ってられないな。嫌なもんだ」
ナオト「生きていくためには仕方ないさ」
サヤ「…」
仕方ない。確かにそうなのだろう。
でもこうなったのも英雄や魔の者、地人の悪人が大きな原因で…。
メイ「サヤ、どうしたの?」
サヤ「あ。なんでもないです。気にしないで」
いけない。今は仕事中なのにぼんやりして。
集中しないと――あれ?
サヤ「何か光っ――」
廃墟群を抜けて木がちらほらと見えてきた草原。そのとある一本の木から微かな光が放たれた。
ほんの数秒の出来事。違和感に呟いた刹那、強い風が吹いた。
35Res/29.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20