31: ◆dsJGber.Kg[saga sage]
2017/01/08(日) 02:56:16.26 ID:qrgtRY9s0
全員『!?』
多分、この場にいる全員が不意をつかれただろう。
接近してくる風に反応することができず、顔を下に向け風がおさまるのを待つ。
そして目を開き、顔を上げると――
小さな女の子「まったくだらしない奴らだ」
見知らない女の子が私たちの中心にいた。緑色のショートヘアに盗賊みたいな露出度が高い服装。腰には短剣を差していて、その雰囲気ですぐ分かった。
ナオト「英雄!?」
メイ「そ、そんなどうして…!?」
小さな女の子「なんだ知らないのか」
可愛らしい少女はその見た目に似合わない偉そうな口調で言い、平らな胸を張る。
やはり、英雄。目に見える魔力は勿論、あんな容姿なのに強者であることが見ているだけでひしひしと伝わってくる。
年齢は12くらい、だろうか。緑色の瞳をきらきらと輝かせ彼女は私たちのことを順番に眺める。
…すごく可愛い。敵でなければぜひ頭とか撫でて愛でたいくらいだ。
武器に手をかける私たちを見て、英雄はにやりと笑う。敵に囲まれてこの余裕。流石英雄。彼女もさぞかし名のある人――
リア「リア。伝説の盗賊団の頭領――の左腕。覚えておくがいい!」
――でもないみたいだ。微妙な立ち位置である。
サヤ「えっと…その英雄が何故ここへ?」
リア「ふっ。そいつらを見れば分かるだろう?」
無法者1「頭(かしら)!」
無法者3「流石頭! 俺らを見捨てなかった!」
ユースケ「そういうことか…まったく。英雄がついてるなんて聞いてないぞ」
どうやらこの無法者を助けに来たらしい。
悪い英雄か……これ依頼主に報酬追加してもらわないと。
ナオト「どどど、どうしよう!?」
メイ「落ち着いて。この人数よ?」
ユースケ「格上には盛大に狼狽えるよな、お前」
ロープ片手に慌てるナオト。対してメイとユースケの二人は冷静に武器を抜き、構える。
サヤ「捕まえたのはどうします?」
ユースケ「ナオトに任せとけ。実力差はそいつらも分かってるだろ。魔法があれば捕縛も楽だ」
ユースケ「ほれ、縛っといたから押えとけ」
ナオト「え? あ、ええ!?」
ユースケが持っていた縄の先を木に縛りつけ、全員が戦闘準備を完了。
私も手甲を身につけ警戒。なにしろ英雄との戦いだ。
リア「英雄を前に冷静なものだ。面白い」
組織のナンバー3でも実力は未知数。あの速度で動けるにも係わらず不意打ちをせず堂々と私たちの前に現れたのだ。
油断すればあっという間にやられてしまうだろう。
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